どうもこんにちは、fLactorです。
きょうは7/31です。終わりますね7月。始まりますね8月。
ということでこのクソ暑い夏休みに心機一転、企画をご用意しました。
長文となりますが、以下が案内状となります。
《ポエム掲示板“夏祭り”のご案内》
◎ルール
·夏祭りをテーマにした書き込み
·時間帯に沿った書き込み
◎期間:8/1〜8/5までの5日間 ※土日含む
◎プログラム
·常設:各種屋台、花火大会(毎夜七時以降)、展示ブース〜思ひ出の詩〜
·特設:百鬼夜行(土·日)
◎プログラムに関して(解説)
·展示ブース〜思ひ出の詩〜:過去作の展示ブースです。あなたの過去の夏っぽい作品、お気に入りの作品などを再掲してください。
·百鬼夜行:土曜日曜は掲示板が稼動しません。それに合わせ、誰もいない祭り会場で妖怪たちに楽しんでもらうというコンセプトのもと、夏の妖怪たちを書いてみてください。長文可。書き込み日時が土曜日曜となるようご協力ください。それ以外の日時に現れた妖怪は……設定次第で楽しくなりそうですね。
◎来場に関して
①すべての会場、プログラムは言葉のみで構成されます。想像力をご持参ください。
②時系列を守ってご参加ください。
③祭り会場はあなたの詩に影響されることはありません。たとえ爆破されても問題ありませんので、存分に暴れまわっていただいて構いません。
④書き込む場所は制限しません。たとえば会場近くにあるあなたのアパートの一室から、あるいは会場全体を見渡せる展望台からなど、どこでもお好きな場所で書き込みください。
⑤会場は一であれど、すべてはあなたの想像力次第です。あなたの中にあるまつりの風景を期待しております。
◎書き込みに関して
タグは「夏祭り」をつけてください。
また展示ブース、百鬼夜行へのご参加の際はそれぞれ「思ひ出の詩」「百鬼夜行」をつけてください。
◎最後に
この企画は僕史上最大の企画です。しかし多くの方に参加して楽しんでいただかなければ意味がありません。
この祭りの成功のために、他でもないあなたのご参加を心よりお待ちしております。
実行委員会:fLactor、月影:つきかげ
人混みの中では
僕も「その他大勢」のうちの一人
流れに揺られて
まるで陸の川のようなこの街路は
焼きそばを焼くにはあまりに
お目当ての屋台を探すにはあまりに
君を見つけるにはあまりに
不向きだった
君が買いに来てくれないかと
やっぱり屋台の手伝いをするんだ
真っ暗になった空を見上げて
小さくため息を吐いた
視線の先の君とあいつ
傾けた缶のコーラは口から零れて
ぐっしょりと濡れた口元を拭う気にもなれず
背を向けた
下駄の鼻緒が切れるように
あの二人が離れればいいと
小さく流れた星に願った僕は
君に好かれるはずもないんだ
水色プラスチックの中
赤と黒 ひらひらおよぐ
訪れるにんげんはすくっていく
掬っていく
救っていく
巣食っていく
お祭りの定番、みじかいいのち
「お待たせしました。キリマンジャロコーヒーです」
「おお、いつも悪いね」
「いえ、とんでもない」
いつものように常連客と言葉を交わして、ぼくはさっきまでいたカウンターに戻った。
ちょうど、火にかけているティーポットが鳴いている。
そろそろ頃合いかな、とぼくはポットの蓋を開けた。
「…おや、また頼まれたのかい」
この喫茶店の主であるマスターが、カウンターに肘をつきながら尋ねる。
「ええ、いい茶葉が手に入ったから頼む、と… 自分でできるのだから、自分でやればいいのに」
「ハハハ、彼らしい。でも彼としては皆と雑談しながら紅茶を嗜みたいのだろう? なら、応えてやってくれ」
「はいはい、マスター」
ぼくはそう返してから、銀色のお盆にティーポットとカップを載せ、カウンターの奥へと向かった。
店内から見えないところにある急な階段を、ポットをひっくり返さないように上っていく。
一段一段上っていくうちに、2階にいる者たちの話声が聞こえてきた。
ぼくはその声に負けないように、面倒だけど階段を上り切った時に声を上げた。
「はいは~い、紅茶持ってきたよ~」
「あ、来た」
「遅いよ、カシミールぅ」
下で接客してたから仕方ないでしょ、と言いながら、ぼくは紅茶を頼んだ張本人の前にポットとカップを置いた。
「えーと、ローズ…何だっけ?」
「ローズスィーテ。別に覚えなくてもいい、そもそもお前は覚えられないだろう?」
紅茶を頼んだ黒服の人物は、ぼくに向かって嫌味っぽいことを言う。
「カシミールは匂いでそういうの見分けるからね~ ところでナハツェ、ホットじゃ熱くない? 今は夏だし」
ナハツェ、と呼ばれた黒服の人物の隣にいる、細い角が額に生えた鬼のような人物が、にこにこと笑いながら尋ねる。
水風船を持って走り回る子供
浴衣を着て手を繫ぐ恋人
景品を本気で狙っているお兄さん
友達と写真撮り合うお姉さん
人
人人
人人人
人人人人
沢山の笑顔の中で
一人取り残された僕
来年は君と来たいな
でも、人混み苦手な君はここは無理かな…
静かな所で2人で花火みたいね
さて、掲示板夏祭り二日目です。
・夏祭りに関する書き込み
・時間帯に合わせた書き込み
で参加できますよー。
昼には屋台をめぐって、夜には花火を見て…
ぜひぜひお立ち寄りください。
朝顔がこっちを見てる
このサウナのような
場所にふたり
私は
彼との結び目を
ゆっくり丁寧に
ほどいた
花火が落ちてきた
朝顔はそっちを見ていた。
人混みの熱と
飲みすぎたコーラで
頭がクラクラしてきた
花火の輝きと
君の笑顔で
目がチカチカしてきた
橋の上でたたずんで
疲れた足を伸ばして
紺色の浴衣姿を
遠くから眺めてる
一人で見上げてるのも
なんだか空しいから
やっぱり人混みに揺られて
静かに駅の方へ
へへっ変化成功!
さてさてぶらぶらするかー…
…うぉっ!?なんだよこの人間の数!
みんな"はなび"とやらを見に来てるんだよな?
これじゃあ"はなび"を見に来てるのか人間を見に来てるのかわかんないっての…
あ、俺は違うぞ!?
俺は想像力を司る神…とでも言えばいいのだろうか。
昔は死神とかいう生意気で優秀なやつが同級生にいたんだぞ?
俺はそれと似たようなやつ神種で、人間の想像力を司ってるって訳だ!
下らない妄想をさせているのも俺。
カンが当たったり当たらなかったりするのも俺が影響していたり。
文字だけを読んで、その風景を投影させているのは…俺の同僚かな…。
んで、そんな偉い存在の俺がなんでこんなところに居るのかというと。
…まぁ、上のひとの命令でっていうか…
「お前は想像力の神のくせに人間への想像力が乏しいっ!」
とか言われて嫌々"まつりかいじょう"にいるってことだ。
決して「楽しそうだったからむしろラッキー」だとは思ってないからな!?
とまぁ、神には肉体がないから人間の男の姿になって潜入している訳だが。
"はなび"の時間までまだあるからなぁ…
人間のことを知るには…よし。
そこらへんのものを食べ尽くしてやるか!
(続)
皆様こんにちは、月影:つきかげです。
“夏祭り”へのご参加ありがとうございます。
さて、二日目もいよいよ終わりとなります。
明日からは土曜日曜。掲示板が稼働を停止する期間です。
行われるのは「百鬼夜行」。
このポエム掲示板が妖怪たちで溢れかえります。
無人のお祭り会場で妖怪たちが何をするのか、ぜひ書いてみてください。
皆様の書き込み、しっかり確認してますからね。
僕も百鬼夜行に参加予定です。
それでは。
夏祭り実行委員、月影:つきかげ
…ますます人間のことがわからなくなった…
だいたいのものは美味しいんだ。食べなくても生きていける俺が言うんだから間違いない。(元々生きてないけど)
しかし、面々が揃って口にしている"たぴおか"とかいうやつ。
ぶよぶよしてて味がしない黒いあれ。
俺は口にしているやつに訊きたいよ。「それ、好きで食ってる?」って。
…俺の口には合わなかった。
やっぱ俺には人間のことは理解できる気がしないんだが?想像力の問題ではなく。
人間に想像力をもっとあげるから許してくれないかなぁ…
ひゅっぅぅ…パぁぁぁっ
「あーっ!花火!」
「綺麗だね~っ」
これが、はなび。
色とりどりの火花が散って大きな花をつくっている。
話では綺麗だときいていたが…
…想像以上だった。
想像力の神が言うんだから間違いない。
綺麗、だ。
本当に俺は人間への想像力が乏しかったんだな…
"花火"、しっかり記憶したからな。
想像力を与えたのは俺らなのに…それを超えられたなんてな…
修行し直してくるか…
待ってろよ、人間。
せいぜい、それ以上のものをつくれるように頑張れよ!
ありがとうを伝えたくて。
君を誘った夏祭り。
花火の光に照らされる君の横顔があまりにも綺麗すぎて。
その先の感情が、うごいた。
乱視を無理に矯正するように
目の奥に緊張が走る。
焼きそばを握りつぶしてしまう程に
全身が強ばっている。
とん と肩を叩かれ、ビクッと振り返る
「相変わらずハルク並だね、そーいうとこ」
「やめてよ。ハルクじゃ別の怪人だろ?」
「…いるんだねぇ。こんな所にも」
「うん…しかも凄い数…」
「正義のヒーローやっちゃいますか?」
「ださい台詞だな。てか俺ら正義のヒーローって感じじゃないでしょ。」
「悪vs悪?」
「言えてるかも。」
握りつぶした焼きそばをゴミ箱に投げ、
自分の体が舌から順に蛇化していく感覚に包まれる。
これがなんとも気味が悪い。
自分でも好きになれないのだ。
「いこうか?」
慣れない狐顔に顔を引き攣らせながら
隣の化け物はニタリと笑った。
「なんでお祭りで悪怪狩りなんてしなくちゃいけねーんだろーね。」
「見て見ぬふりすりゃよかったね。俺らほんとワーカホリックだなぁ。」
人混みをすり抜けながら、鎌鼬やら人魂やらを次々に捕まえる。
狩るとは言ってもとっ捕まえることがほとんどだ。
「ふぅ。とりあえずこんな所かな。」
「おい…おい。」
「なんだよ」
「なんか今日…変じゃないか?」
「え?」
「土日のお祭りだからかな…『もっと来る』気がする。」
「もっと?」
小さくなった網の中でモゴモゴとうごめく魑魅魍魎に目をやる。小型妖怪は妖気で閉じ込めるのが大抵だ。
「ぬらりひょんの臭いがした。それから小豆洗い。酒呑童子…」
「嘘だぁ。お祭りだから変な感覚するだけだじゃない?」
「そうかな…」
ぐふっ…!
「い、いってぇぇええ!」
「え?どうした?」
「やっぱ、いるね。今パンチくらった。」
「やっぱり?!待って、すぐ本部に連絡するから」
「いいよ、それより鬼呼んで、あいつも今日非番だろ?」
「毒が回ったらどうすんだよ!…もしもし!?オロチがなんかにやられました。腹です。少し裂けてます。」
キュービの緊張気味の言葉尻から、今年の夏祭りはちょっとめんどうなことになりそうだと、痺れる腹部を押さえながら、逆に冷静だった。
赤い唐傘持った着物姿の女の子
りんご飴持って走り回る一つ目の童子
浴衣姿の妖艶な九尾のお姉さん
近づいてくる祭囃子
さあ 始まるよ
星たちが輝く夏の空の下
繰り広げられるは不思議な祭り
空が橙色に模様替えし、夜がインターホンを押す時刻の縁側
「ねぇおじいちゃん百鬼夜行って何?」
今年小学3年生になった雷太は言った
「百鬼夜行ってのは、読んで字の如く。百を超える鬼や妖怪達が夜に行進することだよ」
「へぇ〜行進かぁ〜…なんだか運動会みたい」
そう言って雷太はくすくすっと笑った
その時、おじいちゃんが思いがけないことを言った
「雷太、百鬼夜行見てみたいか?」
「え?見れるの!?」
「あぁ見れるさ。お前がソレラを信じるならな」
「ソレラって何?、本当にいるの?」
「…人間が皆寝静まった後、この紅月町の火輪神社をソレラは通る。どうだ行くか?」
「うん…行く!」
雷太は戸惑いながらも少し、いやかなりワクワクしていた。今年で151歳となるおじいちゃんが、いまだに真っ黒な目を紫色に輝かせる満月の夜はいつも何かが起こるサインなのだ。やけに夜になると元気になるおじいちゃんは雷太にこう言った。
「このことはお母さんには内緒だからな。夜遅くにお前を連れ出したことがバレたらワシはもう…お前のお母さんは鬼より怖い」
「あはは、おじいちゃんはお母さんに頭があがらないもんね」
おじいちゃんはその長い後頭部をポリポリとかいた
どーんと言う音が町中に鳴り響く。おじいちゃんにとって何度目になるのだろうか。紅月町一番の大イベント、
紅月妖蘭花火大会が始まった。
人が消えた屋台の並びにも
灯りは煌々とゆらめき
流し灯籠と屋台の電飾
地面に落ちて燃える提灯
辺りには食べかけの残飯と
浴衣やなんやらが散らばり
僕はたった一人で
街路の真ん中を歩く
やがて提灯の炎は
その体躯を引き伸ばし
巨大な紅蓮の怪物となって
僕に覆い被さる
この怪物と一緒に
祭りの屋台を巡るんだ
君が待つあの場所まで
もう少し待っていてくれ
レスありがとう!
クリープハイプの歌のつづきを勝手に付け足して作った歌だから自分ではすごく気に入ってるけど、ひとにはわかってもらえないかもとか思ってたら、
まさか13歳の女の子に気に入ってもらえるとは!!!
なにをとは言わないけど
その、大事にしてください。