「はぁ? あいつの電話番号?」
「そうそう。ライン持ってないんだよ、教えてくれないか?」
「知ってるわけ……いや待て、確かこの間メモした……ってあれ、一番新しいページに書いたはずなんだが……ああ、思い出した」
「何」
「この間メモ帳が見つからなかったからこっちに書いたんだ」
「何も持ってないじゃん」
「いやだから、記憶の中のメモ帳に」
「それは覚えているのでは?」
「何言ってるんだよ。忘れても良いようにメモったんだろうが」
「ちょっと何言ってるのか分かんねえわ」
完璧な犯行だったはずだ…
君を恋に落とすための策は全て上手くいっていた
全て1人で行い、僕の行動がバレる要素は限りなく抑えた。どこにも僕がやったなんて証拠も残さなかったはずだ、なのにどうして…?
裏垢を作り、ネ友を偽って君の友達から情報を得てそれもバレないように使い、君にアプローチをかける。君の反応が良くなるのがメールの文面でもわかった程だ。
疑われる余地はなかったはず…
「バカだなぁ、そんなものすぐにわかるよ、
不可能なものを全て取り除いて残ったものがどんなに信じられなくてもそれが真実なんだ、
“あなたが私のことを好き”
それ以外の全てをあなたが削ぎ落としてくれた
それだけさ」
「君は一体、何者なんだい?」
「あなたを好きなあなた専門の探偵さ」
参加ありがとうございます。
たしかシャーロック・ホームズでしたっけ?
両想いっぽそうで好きです。
レス、ありがとうございました
少し気持ちが晴れた気がします
これは歌 響(ウタ・ヒビキ)とその友人の会話である。
友「お前、歌声で窓ガラス割ったんだって?先生驚いてたぜ?」
響「ん?みんな本気出したらこんなモンじゃねえの?」
友「いやいや、全員が本気出してガラス割れる世界線だったら、替えのガラス何十枚あっても足りねえよ笑」
響「ふーん。そっか...」
新しい発見をした響であった。
参加ありがとうございます。
歌でガラス割るってのはよくある話ですが、軽く調べてみたところ、歌響さん相当の高音域もいけるか声がでかいかっぽいですね。すごい。
或いは言霊の類か何かでしょうか。興味深い異能でした。
私は私の醜い嫉妬心を自覚しているから。
私の好きな人がそうじゃない人と仲良くしているところなんて見たら、自分が何を思ってしまうか、分かっているから。
だから私は、あなたを愛しましょう。
私の好きな人と私の好きな人が仲良くしている。私の好きな人たちが幸せでいてくれる。そんなに嬉しいことが他にあるでしょうか。
目を閉じる瞬間に
「入る」
……と思う
その瞬きで 私の中に残る感覚がする
『カシャッ』
引き金を引いたら 心に残ってく
覚えなきゃいけないこと
……もちろん、
忘れたいことも
瞼が閉じる前に私を止めてくれたら
私の睫毛が震えていることに気付いていたのなら
止めて
止めて、ほしかった
『覚えなくていいんだよ』
その言葉がほしかった
瞬きをする瞬間
「入る」 と思った
その瞬きで私の中に残った
数々の忘れたいことが
アルバムに残った
破れない写真 破り捨てたはずの写真
忘れたい 忘れたつもりだった
黒さと濃さは相変わらずで
これは残すべきでないと思った
でも間に合わなかった
『カシャッ』
今までで一番重い引き金だった
参加ありがとうございます。
高い記憶能力って憧れますが、なるほど忘れることが困難というのは、副作用にもなり得るものですね。
『しなくても良い』という言葉は、時にただの応援より効果的な励ましになるものですが、使い分けって難しいものですよね。
記憶能力は実在する異能としては割とメジャーですが、メジャーであるからこそ物語の題材にしやすくて、書いてても読んでても楽しいです。
レスありがとうございました!
同音異義語も改行も擬音も、全部詰めこんだがためにやりすぎたかと不安に感じていたので、そう言って頂けて嬉しいです。
(ここからは私の感想です、理解しきれていなかったらごめんなさい)
初めは「僕」の立場から見たこれまでが書かれていて、途中で「私」の言葉が入ることでより詩の中での現実味を帯びるような、不思議な構成だと感じました。
これは本当に勝手な妄想なのですが、所々で名探偵コナンに出てくる言葉と似たものが登場するので、探偵と名探偵コナンがかかっているのかな、なんて思ってしまいました(*^^*)
長文失礼しました、
これからもどうぞよろしくお願いします!