雪原に僕たちは足跡を隈なくつけて回った。
醜く踏み荒らしただけだとしても 欲望だけが生きている証だ。
大人たちは公園で 雪合戦を見守っていた。
きっと大人になるとは 雪原を踏み荒らす権利を 譲り渡すことだ。
ただ微笑んで。 転んだら手を差し伸べて。
やがて立ち並ぶ塩の柱を 子供たちが蹴り倒して遊ぶだろう。
それでいいよ。 次の世界を君たちにあげよう。
そうやって世界は ひどく優しい速度で廻る。
シャアさん
レスありがとうございます。
吹っ切る助けになれたなら幸いです。
人間関係に悩みなんて無いのは 悩むほどの関係がないからだ。
僕の幸せな脳味噌には 僕ひとり分の空間しかない。
さよならの数より はじめましての数のほうがずっと多い。
さよならしないうちに お別れしてたんだろうな。
思い出せないあの人と またはじめましてしてたりして。
いつだって新鮮な気分さ。 空虚。
どうせ空っぽなら せめて花畑を満載にしてたかったな。
かち割れたときに ぶちまけるために。
無意味な僕の人生が まるで美しかったかのように。
さらば現世 嫌いじゃなかったぜ。 来世は別にいらないけど。
産声には言語も国境も人種もない。
獣から遠ざかるほどに 神さまからもかけ離れて。
理解し合うには複雑すぎるほど 人間になってしまうのだ。
それだって 許しあってしまおうぜ。
分かり合えなければ 笑い合えないか?
知り尽くさなければ 愛し合えないか?
人生が天国から落下していく過程にすぎないとしてもだ。
下らない人生はあまりにも退屈だから。
坂道を下り続けるのだ。 高らかに笑いながら。
遠くの足音のように 心臓が脈をうっている。
ようこそ僕の暗闇へ 今こそ僕は暗闇へ。
歩いていけるのかもしれない。 心臓を連れて。 心臓を連れて。
魂に酸素をあげよう。 窒息しないように。 燃え続けていられるように。
星が瞬いている。 月が綺麗だ。 散らばった欠片は 乱反射している。
空っぽのこの手も 実は世界と繋がっていて。
光には触れられないだろう。 掴めもしないだろう。 それがどうしたっていうのか。
歩いていけるのさ。 傷跡を連れて。 汚れた足で。
遠くで足音がしている限り。
誰も知らなくたっていいし 70億人が知っていてもいいな。
何がどうあれ 僕は僕だ。
深海に沈んでもいいし 宇宙の涯だっていいな。
どこまで行ったとして 僕は独りだ。
水面の朝もや 微かな光 落ち葉を踏む音 ひどく小規模な魔法。
優しすぎて 窒息しそうだよ。 眩しすぎて 暗闇のようだよ。
僕は僕を差し出すだけだ。 愛されようと 蔑まれようと。
この世の果てでも きっと僕は僕だよ。
僕が消えた後も どうせ僕は僕だよ。
あんなに美しい星々のさなかに 君が安らかに眠っているなんて。
なんだかとても腹立たしいな。 宇宙開発だ!
あの日、君が放った シュートみたいに。
照れた顔して笑ってた 思い出しちゃうな。
打ち上げ花火 打ち鳴らすのさ 目覚めの時間だ。
芸術的な居眠りの技術 今も発揮してるの?
懐中電灯でスターウォーズごっこ 闇を開こうとした。
宇宙と同じ色の街に あかりが灯って。
寂しがりやの君が 薄目を開くころ。
世界で1番小さな海に 星が瞬いて。
僕らは さながら 星座のようだ。
大冒険を続けようぜ。 君も一緒にだ!
無意味な壁の落書きのような 最高の人生を。
騒々しい楽団で 体内は埋め尽くされている。
寂しがり屋の遺伝子 震える指先。
誰にもつながれず 優しい暗がりで 蹲ったまま。
心臓は血管に縛られて どこへも辿り着けはしない。
恐ろしく悲しい喜劇のようだ。 せめて笑えるものにしなくては。
もはや死ぬまでも無いのは 意味も価値も 端から存在しないからだ。
音だけ聞こえた花火 砂漠に落ちたエイリアン。
21グラムの消失 知らぬ間についた傷跡。
まるで無価値な宝石のような 最高の人生を。
やがて空が開き 光に容赦なく苛まれる。 陽だまりで眠る赤ん坊 通学路に弾ける笑い声 揺り篭を揺らす速度で 囀って舞う小鳥。 すばらしい世界。 疑いようも無い。 ありふれた憂鬱を詰め込んで 空っぽが呼吸をしている 許されるだろうか。 生きていてもいいし 生きていなくてもいいな。 愛も平和も戦争も憎悪も どうだっていいよ。 ただ漠然と眠っていたいだけなのだ 永久に 静寂のように。 そして 世界が終わらなかった朝を 繰り返し呪いながら 産まれて生きて死んだ僕の化石を 粉々に踏み潰して 跡形もなく消してくれ。
素晴らしい…
大人になったのかな、大人でいいのかな、って二十歳過ぎてからいろいろ悩むことが多かったけど、なんだか吹っ切れた気がします(笑)