BAKAIDANをせっかくなんで一つ
これはまだ私が高校１年生の時の話です。
当時私は片道1時間半かけて、３本の電車を乗り継ぎ、高校に通っていました。当然一時間目から授業があるため、早起きせねばならず、朝があまり強くない私は毎日寝ぼけ眼で通っていました。
ある日、いつも通り2回目の乗り換えの電車をホームで待っていました。朝のラッシュに丁度ぶつかるため、乗ったところですわって寝れるわけもなく、｢どうしたものかなあ｣と思いながら、眠気と格闘していました。
とその時、そんな眠気が一気に覚める出来事が起きたのです‼
丁度並んでいた列の左後ろの待合室から、｢ガンガンガンガンガンガン‼｣と窓ガラスを力強く連打する音が聞こえたのです。私はその物音に驚いたと同時に｢うわあ、乗客同士のトラブルか、酔っ払いが暴れているのかなあ?朝から怖いなあ(-_-;)…｣と言う思いにかられました。
私はその物音にものすごい物音にかなりビビっていたのですが、いつまでたっても音が止まないので、｢何が起きているんだろうか?｣と思い、恐る恐る後ろの待合室を見ました。するとその待合室の中には……
一羽のハトが羽ばたいて、暴れていたのです‼‼
どうやら待合室の自動ドアが開いてるときにハトが迷い混んだらしく、閉じ込められた瞬間、ハトが翼を大きく広げて羽ばたき、窓ガラスに体当たりし突き破って脱出を図ろうとしているようでした。待合室の中で待機していた乗客はパニックをおこし、誰も自動ドアに手がついていません。ハトもハトで「おーい助けてくれ！頼むから出してくれ‼」と言わんばかりに、「ガンガンガンガンガンガンガンガン‼」と体当たりを繰り返すばかりでした‼
私はその光景に圧倒されてしまい、一歩も動けなくなってしまいました。とその時、私が乗ろうとしていた、各駅停車の電車が到着しました。私はその場から逃げるかのように電車に乗り込み、そのハトがパニックを起こしている様を見届けながら、電車は動き出しました……
あのあと、あの待合室で何が起きたかを、私は知りません。もしあのまま、ハトが脱出出来ないままでいたのだとしたら……
想像するだけで、４年経った今でもゾッとします………