思ったこと、伝えたいこと
自分が小・中学生の頃、同じように生まれつきの障害で片目が見えないクラスメイトがいました。彼は文字が拡大された教科書や、特殊な机を使っていました。
そんな彼も小学校の頃いじめにあっていました。「近づいたら菌が移って自分も目が見えなくなる」みたいな言い方をされてました。いじめていた奴らは、その子のことを「人間じゃなくて妖怪だ、だから何をしてもいい」と思っていたそうです。
そういう状態が続いていましたが、小学校6年の時、当時の担任の先生がやらなきゃいけない授業を放置して道徳に変え、1週間彼のいじめに対して真剣に向き合いました。「いじめはいけないこと」という前にまず、「障害者とは」という根本的なところから1つ1つ授業をしていきました。そしてその先生は最後に「生きるという権利は誰にも邪魔されないものだ。それは人間だけじゃなく、動物や植物、この世に生きているすべてのものに対してある不変的なものだ。そして、人間には唯一他の生物にはできないことがある、それは『相手の気持ちを考えることだ』それができないのなら、それこそ人間ではない」と全生徒に伝えました。
それから、彼に対するいじめはなくなりました。同じ中学校に通うことになった他の小学校の生徒たちから自分たちで彼を守りました。
のかゆちゃん、あなたはこの世に生まれてきた一人の人間です、優しくて強い人間です。生きることは今まであなたを苦しめてきた人たちに対する最大の反撃です。だから、生きてください。この世に生まれてきたからには必ず意味があるはずです。この先、あなたを求める人もたくさんいるでしょう。一緒に乗り越えましょう、ここにいる生徒は皆、君の味方であり、友達です。