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諦めるのも無理。

どんなに気持ちを込めて書いたって僕からの手紙だと
知ったら君は読まずに捨てるんだろうな。
どんなに僕が変わろうとしても好きにならないって
言うんでしょ?今までどんな想いで好きだったか、
そもそも何で好きになったのかも、何にも知らずに、
知ろうともせずに僕からの好意にだるそうな顔して
迷惑だって片付けて、さぞすっきりしたんだろうな。
でもすっきりしたのは君だけで迷惑だってぶつけられた
こっちは君が普段乗るバスで、いつも寄るコンビニで、
来ていたはずの初詣ので、色んな所で君を思い出しては
枯れちゃうんじゃないかってくらい涙を流して
毎日を歩いてるんだよ。
そもそも僕の告白は君の元へ届いたのかも分からずに、
僕はただ君に届いたと信じては、返ってこない返事に
落胆したりして。自分で選んだ道なのに。
言えば忘れられると思ったんだ。
君と過ごした時間も、君からの浮かれるメッセージも、
僕が捨てられない気持ちも。全部忘れられるって。
でも僕は言ってから気付いたんだ。
伝えたら諦めるなんてそんな簡単な気持ちじゃない。
伝えてこの好きを諦められるなら早くからそうした。
でも、伝えただけじゃ消えないんだ。
君の笑顔も、数回しか僕の名前を呼ばなかった
君の少し低い声も、諦められなくなるような優しさも、
僕が君を好きだという気持ちも。
こんなことなら出逢わなかった方がましだった。
君は僕のことが好きじゃない。
どちらかと言えば嫌いなんでしょ?
君のことがこんなに好きなのに届くわけないんでしょ?
意外と分かってるんだよ全部。でも、好きになった。
それなら期待させなければ良いなんて悪く言ったって。
優しいだけだと分かるのが悔しい。
本当のこというと、
僕だけに向けて笑って欲しかった。
優しく名前を呼んで欲しかった。
一緒に帰ろうって照れくさそうに言って欲しかった。
手だって繋いで欲しかった。
寒い日は抱き寄せて欲しかった。
イヤホンを片耳ずつ分け合いながら帰りたかった。
悲しいことがあった日は何も言わず
そっと頭を撫でて欲しかった。
でも、そんなことよりなによりも。
特別なことは何もしなくて良いから
僕の傍で笑っていて欲しかった。