長くなりました
3月11日。5年前あの地震があった日です。
私はまだ小学6年生でした。窓ガラスがカタカタと音をたてたかと思うと、ものすごい地響きと共に揺れが起きました。ロッカーの上に飾っていた図工の時間に作った陶器が一斉に落ちて、机を握りしめ必死に揺れがおさまるのを待つ。長かった。本当に長かった。ある程度揺れが和らいだとき先生の外へ出るんだ!との声。冷静に淡々と言っているように感じたが顔をみると私達と同じ表情をしていた。大人も、いや、大人ですら恐怖し、混乱する状況なんだと感じました。つい数分前まで笑顔だった同級生の女子が泣いていました。自分はずっと「大丈夫!大丈夫!」と言っていました。みんなを励ますつもりで言ったその言葉。今思うと自分に言っていたんだと気づきました。心の底から怖かった。家族の人が迎えに来るのを待つ間俺たちは体育館に避難しました。大人のみんなは慌てているような冷静でいるような様子で俺達を必死で励ましてくれました。三月になってはじめてふった大粒の雪の中クラスで最後に家に帰りました。停電し、はじめて真っ暗で寒い家の中で一晩を過ごしました。そのとき聞いたラジオでは信じられないことを言っていました。40mの津波が沿岸の町に押し寄せている。俺が今日体験したことよりも遥かに恐ろしいことが同じ県内で起きていました。自分が生きていることが当たり前じゃない。停電し、街中が暗くなったことで輝いていた夜空の星を見ていない人がいることを知りました。
あれから5年。今私達はあの日亡くなった人に恥じないくらいの人生を生きているのでしょうか…。生きているという当然に見える奇跡を無駄にはしていないでしょうか。
あの日のことを書いたら長くなってしまいました。ごめんなさい。
皆さんはあの日何をしていましたか?
あの日の夜空を覚えていますか?
彼らに胸を張って生きれていますか