君は、私が消したんだ 君の形は残っているのに、君のほんとの姿はない 君は私を映す鏡だったんだ 君は私を映すけど、君はもう消えていた ごめんね、ちゃんとしてればよかった 君を、ちゃんと見てればよかった 私の前にいる君は君じゃなくなった
夏の夜空が君の声だけ残して、 風にのってとんでいく。
また逃げた、情けない。 君は、笑った。
夏祭り。 君にはきっと会えないからって、 浴衣を着ることができなかった。 それでも、もしかしたらって、 すれ違う人々の中から君のことを探していた。
大事に、心の奥にしまわないと。 君の声も、仕草も、忘れてしまわないように。
いつものように、扉を開けて一日が始まる 風が吹き、鳥が鳴き、 そんな中を自転車で走り抜ける 車が道路を走る音はずっと続き、 鬱陶しく思うのに、 何故かそれが音楽に聴こえて楽しくも思う 変わりのない日々が来ることにワクワクしている 変わりのない、 変わりようもない毎日かもしれない でも変わっても変わらなくても、 今はどんなことでも受け入れられる気がする
嫌なことがあるたびに 君のその声を思い出す、 あの時の君との会話を脳内でリピート再生する。 それだけで強くなれた気がして、 近くに居るかのように、君を感じている。
「みんなが天使って呼んでる意味がわかったよ」って、そんなこと言われたいわけじゃないのに。 「私は、君が思ってるような人じゃないよ。 そんなに、強くて、優しい人じゃないよ。」って そう言えたらなぁ。 私はただ、あの人みたいに優しくて、 あの人みたいに強くなりたいだけなんだけどな。
それがこわいと思ったとき、 私はそれをさけていた それに腹が立ったとき、 私はそれを睨んでいた それを好きだと思ったとき、 私はそれを笑顔で見ていた
「運命で決まってたのかなぁ」 そんな一言でまとめてしまう 「事実」や「現実」