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ライカ/yamada

瞬間で過ぎてった春や夏や秋、どれも美しかった。
いっその事こんな僕をこのまま連れてって欲しい。

冬を待っている君がとても可愛らしくて、
思わず抱きしめそうになった。
風でなびく赤いマフラー。
寒さで赤くなった頬。
それを見て、初めて出会った頃にライカで写した君の顔を思い出した。

僕は君に「愛してる」と伝えたかった。
ずっと君のそばにいてしまう僕は弱い奴だ。
このまま逝ってしまえたらよかったのに…
あの時泣いてた君の涙さえ愛おしくて、
まいっちゃうな。

もう冬が終わる。
3秒前に泣きやんだ君は、
「春が来る」
と言った。
そう言う君は春のように優しくて、
その優しさに僕は救われてた。
そして、それはきっと恋だと気付いたんだ。
遅すぎるよね。今更だよな…
夢の中で君に会えたら何て言おうかな。

今、泣いている君を抱きしめる事が出来たなら。
……わかってるよ。そんなこと。

最低な僕は君にどれだけの愛を届けられただろう。
最愛の君に愛を伝えられたなら、よかったよ。
僕に悔いはない。


さようならさ。




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キセちゃん!リクエストありがとう!
期待に応えられたか分からないけど、頑張ってみたよー!٩( 'ω' )و
初めて聞いたけど、いい曲だねえー…ホントに…
聞いてみて私が感じたように書いてみた!
またリクエスト待ってるねー!ヾ(´︶`♡)ノ
いつもありがとうね!‪

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元人間は吸血鬼(仮)になりました #0

目を開けると、真っ暗だった。なにこれ。狭い箱のようなものの中に入っているらしい。そして、寝転んでいる。体を動かすことはできるので、はこを揺らしてみた。すると、
「うるせぇ!」と怒りのようなものを含んだ声が聞こえた。しかしその声は男のように低いものではなく、女の子のような高い声だった。
その声が聞こえてから、私の方に足音が近づいてきた。そして、視界が開けた。
「大丈夫〜?」と聞いた声の主はふにゃふにゃした口調の女の子だった。さっきの声とは違う。
とりあえず、「大丈夫です。」と答えると彼女は
「よかった〜」と言った。だが、彼女の見た目はよくテレビとかで見る、キョンシーに似ている。額にはお札をつけて、中華服を着ている。
私は戸惑いつつも彼女に尋ねた。
「ここはどこですか?」すると、
「知りたい?」と先程、私が怒らせたと思われる女の子が聞いた。私はまたもや戸惑いつつも頷いた。戸惑った理由は彼女が先程のキョンシーの子と同じように、人間とは思えない見た目だったからだ。その姿はまるでゾンビだった。火傷のような傷のある肌、ギラリと光る紅い目、ところどころ破れた服。その服は警官服のようだ。
そして彼女は私の手を引いて歩き出した。この頃の私は、現実味のある夢だなぁ、としか思っていなかった。


【続く】