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SOL!限定小説「パラレルワールド~分岐点の反対側~」#0

 ミーンミンミンミーン……。
 毎日のように蝉の合唱コンクールが行われている、家の裏にある木。その根っこのところで私は静かに大合唱を聴いていた。
 もちろん、暑い。日陰とはいえ、息苦しくなるほどの暑さと肌にまとわりつくかのような湿気で不快指数は90近いんじゃないだろうか。
 それなのに私がエアコンが効いた涼しい家の中に行かない理由。それは家の勝手口で耳を澄ますと蝉の声に紛れて聞こえてくる声のせいだ。
「あなたがあの子にゲームなんか買ったから!」
「さっきから何度も言っているが、お前もあの時『少しならいい』と言っていたじゃないか!」
「でも最終的に決めたのはあなたじゃない!これも何度となく言ってるわ!」
「……。でも結局はどちらも買うことに賛同したんだからどちらも悪いことになるじゃないか」
 どんな口喧嘩も最終的にはこれに行き着く。そうなると私は「ちょっと出かけてくる」と言い残しここにやってくる。ほとぼりが冷めた頃にまた家の中に戻り自分の部屋にこもる。
 少しは自分がダメな人間だということも自覚している。でもちゃんと学校には行っているし、勉強だって約80人いる自分の学年で20番くらいには入れている。好き嫌いもほぼないし、身だしなみもちゃんとしているつもりだ。
 ……毎日夜更かしをしてゲームをしてしまうこと以外は、どこにでもいるような平凡な中学二年生だ。
 どうしてこうなってしまったのだろう。ただの反抗期?もとからそういう素質があっただけ?──いや、あの時ゲームを買ってもらっていなければもっと違ったかもしれない。
 あの時にもう一度……戻りたい。

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Novels LOCKS! #9 実写映画化決定!

 SCHOOL OF LOCK!の生徒の皆さんこんばんは。Novels LOCKS!本の森の管理人、音槌政旨です。
 今回の授業は、タイトルにもあるとおり、“実写映画化”が決まった、はやみねかおる先生の「都会のトム&ソーヤ」についてです!
 先週の日曜日(=7/28)に神奈川で行われたサイン会でその発表が行われたのですが、その1時間前にはやみなー(はやみね先生の読者のことを勝手にそう呼んでいます)の1人にメールでお知らせされたそうで、そこからTwitterなどでバズり、Twitterのトレンド1位にも入っていました。
 はやみね先生の作品は小学校高学年以上ならもう誰でも楽しめる作品で、はやみなーが集う掲示板やchatにもさまざまな年齢層の人が集まっています。
 そんなはやみね先生の人気シリーズの1つが今回、実写映画化が決まった「都会のトム&ソーヤ」です。
 サバイバル能力に長けた“普通の中学生(自称)”内人と、超大企業の御曹司、創也が栗井栄太というライバルや頭脳集団と呼ばれる組織などに振り回されたり、自ら振り回されにいったりしつつ、「究極」のゲーム作りをしていく、というストーリーで、今年の2月には16巻も発売されています。
 公開は来年の後半以降、という情報が出ています。大のはやみなーとしては、かなり楽しみです。
 ……という、授業(?)をお送りしました。ぜひ公開される前に一度原作をお読みください!!
 そして次回の授業は……お知らせ&引き続きはやみね先生の作品を研究!たくさんのレスをお待ちしています。
 というわけで、今回はここまで。また次回のNovels LOCKS!でお会いしましょう!そいぎね~☆(佐賀弁でまたねの意味!)
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