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2020.3.11

九年前のあの日あの時、僕は小学一年生でちょうど下校中でした。

みんなといつも通り話しながら、ふざけながら帰っていました。

家に帰ったら、一歳になったばかりの妹と母がいつも通り家にいました。

ただいまと言って家の中に入ってみたら、母がテレビを見ながらとても焦っていました。

テレビを見ると、濁流が物凄い勢いで町に流れ込んでいて、橋や車、木や家などが全て流されていきました。

橋の上にいる人がそのまま流されていく様子も見えました。

その時は、あまり何も感じませんでした。

何かの映画のCMかとも思っていました。

隣で母はその様子を見て、焦り騒いでいました。

あの時の母の焦りはとても鮮明に覚えています。

僕はその日のことは、それだけしか覚えていません。

その後家族が何を話していたのか、自分が何を感じていたのか。

その次の日からのことも、学校の先生が地震について何を話したのか、全く覚えていません。

その後年月を重ねるほど、その悲惨さ人々の辛さ苦しさなどを知っていって、自分が今困っている人たちに何が出来るか毎年この日に考えます。

今年度から進学高校の高校生になり、勉強と部活に勤しむ日々を送っています。

僕の担任の先生は、僕らが勉強する理由は「困っている人、悲しんでいる人、苦しんでいる人たちのために、自分が大人になった時に、今学んだことを使ってその人たちを助けるために勉強している。」と言います。

これを初めて聞いた時、僕は強く勉強を頑張ろうと思いました。

2020年3.11、僕はこれからも勉強と部活を頑張って、そこで得られた力を大人になったら(どんな形になるかは分からないけど)、東北の人々のいつも通りが再び始まるような手助けをして、何か力になりたいです。