10年前
まだ私は小学校2年生で授業参観の日でした。島根に住んでたから揺れは感じなかったけれど、母親と家に帰ってきてテレビで見た映像が今も頭から離れません。ヘリコプターで上空から大きな声で報道するキャスター、田畑を飲み込んでいく津波。その時はわけも分からず怖さもあまり考えていませんでしたが、成長して地震とはなにか、津波とはなにかが分かるにつれて怖さが増幅し、今思うとあのニュースの映像は現実なのに現実じゃないようで信じられない光景でした。
一時期は"人が亡くなる"ということに敏感になり、怖くて、眠れない日も多くなりました。"人が亡くなる"ということはその人にどう頑張っても会えなくなるということ。いつか私の周りの誰かも死んでしまう、また大きな災害が来るかもしれない。毎日が当たり前じゃないってこういうことなんだと思いました。今年もこの日を迎えることで、今ある全てのことが有難くて奇跡なんだと思う気持ちが強くなりました。