懐旧 ~RN ルンルンBOY 様~
ふと思い出した。
君の声と、朝日と、ランドセル。
何で今さら。
「ごめんね」と、夕日と、キュロットスカート。
あの時はまだ分かったつもりだった。
好きも、恋も、青春も。
今が全てだと信じてた。
計算ドリルと、交換ノートと、素直な気持ち。
懐かしい、たった数年前の私が。
たまに痛む、あの頃の失恋の痕が。
あえてゆっくり帰った放課後も、
わざと傘を忘れた放課後も、
何一つカタチにはならなかったけど。
それでもまだ心に残った欠片を、
甘くて苦い、カカオたっぷりの想い出を、
懐かしいと思えたのは、15歳の私。