ずぅつつつ、と音がする。 ボールペンの先から音がする。 それは、きみの心音。 ペン先から踊るインクは、きみの軌跡になる。 ずぅつつつ、それは真っすぐ ときに、ぎざぎざで、ときに、濁流。 ときに、掠れる。それでも進む。 それは、いつか人生となる。 ペンを握るは見えざる手。きつく握るか。力なく握るか。 乗せる道はまっさらな紙。ざらざらだったり、ときに滑る。 太い細い、色もちがう。 誰にも見つけてもらえないほど、細い線。 それでも、進めよ。 インクが尽きるその日まで。 ずうつつつ。