こんなものに翻弄されて 嬉しい人生だ。
夜明けの瀬 心が暮れる 終夜(よもすがら) 宇宙の瀬にて また座りこむ
いないはずの廊下、廊下、廊下 あなたを探してしまうよ こんなに探してるんだから そろそろ出てきてよ
別れたくないと泣ける人がいる 僕は幸せだと思うよ
北風に遊ばれている落ち葉が せめてもの反抗心で興す、 校庭の隅っこの小さな竜巻。 冷たくてぴりっとした空気が じんわり解凍されて桃色に染まる。 紅く、蒼く、黄色く、白く。 七変化を起こす空。 空に泳ぐひつじ雲。 それをかき回すカラス達。 山の向こうからおはようの声がする。 アメリカから贈られてきた太陽に、さあ。 白い吐息を吹きかけて。 今日の幕が上がる。
孤独を選んだのは愛されたかったからで 愛されたかったのは貴方といたかったからで 貴方といたかったのは孤独が痛かったからで それでも生きていたのは出会いたかったから
できれば、あそこの猫と一緒に。
私の苦しみばかり続く。 それは 地平線より長く 寿命より短く 駆け足を始めた痛みが、そのまま、鎖骨から心までを一気に貫く。 この痛みを誰かに叫ぶこと それはきっと誰かを苦しめるでしょう 秘密の共有は苦しみの楔 私はそう知っている だからこの不遜で最低な痛みを 私だけが感じることに意味がある 苦しみを私の中に幽閉する 私は世界のヒーローなのだから。
心臓の痛みが増えてゆくほどに 私は消えゆく波紋だと知る
砂ぼこり、 きみを 見つけた火星 みんながみんな自分の話をする なかで 海底の、ことを 想って泣くんだから きみのこと すきになるにきまってる