籠蝶造物茶会 Act 1
「ねぇ知ってる?」
カフェテリアでスマホをいじっていたメガネの女子大生の目の前に、突然1人の女子大生が座った。
「この大学のこんな噂」
女子学生はテーブルに肘をついて話し出す。
「文学部の建物には時々、謎のゴスロリ姿のコドモが現れるんだって」
女子学生は楽しそうに続ける。
「しかも10年位前から、全く歳を取ってないみたいなの」
不思議でしょう?と女子学生は笑う。
「しかもその子はとある教授の…」
「ちょっと待って」
メガネの女子大生は不意に話を止めた。
「アンタ何なの?」
メガネの女子大生は訝しげな目を向ける。
「見た所わたしの知り合いじゃなさそうだけど…」
メガネの女子大生がそう言うと、突然椅子に座って来た方の女子大生はふふふっと笑う。
「そうね、ワタシ達初対面だもんね」
あなたの言う通り、と女子学生は続ける。