自販機にわたしをなぐさめてくれる言葉がひとつもない時、哀しみと引換にいただいた小銭はどうしようもない雨にうたれます。 「あったかい」 を選んだはずの110円の予言者による自動音声--- 「あなたに会えなかったことだけを描きしるす日記が、これから、わたしがある日を過ごした分だけ積み重なるよ。」 ---が流れた後、光る赤色のランプは7777。 だからあしたも、君がいない金曜日。 君がいてほしい金曜日。
それはきっと春になれば 雪解けのように 何事もなかったように さらさらと小川のような さようなら
あの人は 誰かの為に踊った。