表示件数
0

ハブ ア ウィル ―異能力者たち― 12.ユニコーン ⑳

「あれ…?」
ネロを見つけてから約10分後、新寿々谷の公園にて。
わたし達6人は、公園の木陰でコンビニで買ったアイスを食べていた。
「何で皆アイスバー食べてるの…?」
「そっちこそ何でカップアイスなんだ」
外で食べるならアイスバーだろ、と師郎がわたしに突っ込む。
その隣で黎は静かにうなずく。
わたしはえぇ…と言うしかなかった。
「…それにしてもさ」
不意にミツルが呟く。
「何でネロはあんな所にいたんだ?」
かくれんぼの範囲はあの墓地だったってのに、とミツルは続ける。
「うーん、何でだろうな」
師郎は首を傾げる。
「これまでもネロが急にいなくなることはあったけど…」
理由はやっぱりアレか?と師郎は言う。

0

過去の官能は果実の食味

皮に歯を入れては苦いと言い
種子を砕いては渋いと言う
美味い果肉を求めて食むや
食らう作法の粗さが目立つ
一口に噛んでは不味いだけ
当たり前の感想しか抱かぬ上に
口に出せば虚しさが残る

0

35.8℃

まとわりつく頭痛をにらんで寝転んだ午後
きみの声なんて思い出せなかった
乾いたくちびるとよく似た温度のさざめきが
消えかけた爪先の青色にとけてゆく

明日になれば、大人になればと
信じた根拠はたぶん消えたんじゃなくて
空の遠さに目が眩んだあの日からずっと
鼓動と同じ速度で走り続けている

知らない歌を好きになること
ぬるい風に身を任せること
きみの瞳の強さを思い出せなくても
ぼくはまだ、ひとり夏のなかにいる

0

machine human&human お知らせ

タイトルの通り、お知らせがあります
お知らせの内容は「作者がしばらく小説書き込めなくなるよ!」ってことです。

作者である僕、ネコ69が最近ストレスたまりまくってメンタルがボロボロなんです。
「12日から家族で旅行に行くので、そこでリフレッシュ出来たらな...」って思ってます。
「22日くらいからまた書き込めたら良いな」とも。
しばらくの間は補足の書き込みをちょこちょこしていくかもです
次の話をお楽しみに!

0

今朝見た夢の断片

「どうやらぼくは神様と同じ力を持ってるみたいなんだ」
「それでも、わたしはあなたと一緒に行く」

0

machine human&human お知らせ

こんにちは!この物語で機械人間のヒノとネムを匿っているベルディだよ。
タイトルにも書いてる通り、お知らせがあります。
お知らせの内容は「作者がしばらく小説書き込めなくなるよ!」ってことなんだ。

作者のネコ69が、最近ストレスたまりまくってメンタルがボロボロらしくて。
「12日から家族で旅行に行くので、そこでリフレッシュ出来たらな...」って言ってたよ。
「22日くらいからまた書き込めたら良いな」とも。
しばらくの間は補足の書き込みでちょこちょこ出てくるかも!
次の話をお楽しみに!

0

ツンデレ

いつも君は本を読んでるね
私は知ってるよ
君の前ではツンツンしてるけど
ほんとはそうしたくないんだ
君に好きだと伝えたい
どんなきっかけでもいい
でも会うたびに ツンツンしてしまうんだよ

0

いいニュースと悪いニュースどっちから聞きたい?

いいニュースは、あの子が君を好きなこと。
悪いニュースは、私も君が好きなこと。

0

  

ホールのステージに立つ。
一番奥の客席を見上げる。
深く息をすう。

私たちの最高の歌を届ける
そのための練習をたくさんしてきたのだから
私たちは最強の仲間だ

自分をこえる
どこまでも行けるって信じて
宇宙まで響かせてやるんだって
がむしゃらに歌ってきた

楽しんで。
集中して。
やってきたことを体はおぼえてくれている。
あとは、ただ歌うだけ。
一番いい顔して。

いままでやってきたこと
みんなでがんばったこと
私たちの歌声に期待して支えてくれたひとがいること
絶対に無駄にしたくないから

0

ハブ ア ウィル ―異能力者たち― 12.ユニコーン ⑲

「…おい、聞いてんのか」
いつの間にか目を光らせるのをやめた耀平がネロを睨みつける。
「…」
ネロは沈黙したままだ。
「ネロってば…」
耀平は呆れたようにそう呟く。
暫くの間2人は睨みあっていたが、やがて耀平がこう切り出した。
「なぁ、ネロ」
ネロはちらと耀平の方を見る。
「…アイス、食べに行かない?」
そう言われて、ネロは目をぱちくりさせる。
「ずっとこんな所にいちゃ暑いし…」
近くにコンビニあるしさ、行こうぜと耀平はネロに提案する。
ネロは少しの間考え込むように黙っていたが、暫くしてすっくと立ち上がった。
「…行く」
「よしじゃあ行こう」
そう言って耀平はネロの手を引いて歩き出す。
わたし達もそれに続いた。