今日も君と話せた。
君の好きな歌を口ずさんで帰る。
明日も話せるかな。
自分が少し好きになる帰り道。
しらないふりをしていたの
さみしさ全部だきしめても
腕の中はからっぽなんだから
色をつけて 瞳に映した景色を
12色の色鉛筆で
きらめく音で耳を満たして
欠けたすきまを忘れられるくらいに
あなたが持ってってしまったものを
これからどうやって取り戻そうかなあ
淡くてはじけそうなシャボン玉みたいだ
指先でぱっと割ってしまったの
さよなら、ばいばい、もういらないから
心拍数がわたしのことを不安にさせる
自覚しろと言われているみたい
ひとりぼっちで目を閉じて耳を塞いだ
さみしさ全部だきしめても
あなたが持ってってしまったもの 取り戻せないんだよ
どうすればいいのかなあ
最近壁にぶち当たる、いや突き当たるか、まあどちらでもいい……ことが多く、ひたすらくよくよしている。
最近などと書いてしまったが、よくよく考えたらもの心ついたころにはすでに壁を感じていた。いや壁を知ることがもの心つくということなのだ。人生というのは出口のない迷路のようなもの、壁しかないのだ。
人生というのは出口のない迷路のようなもの、壁しかないのだ。
人生というのは。
すみません、烏龍茶ひとつください。
俺は負けない。
壁に突き当たったら哲学書を読めと父は言っていた。
すみません嘘です。
嘘じゃない。
で、俺は図書館行って受験生の群れをかわしながら哲学書を手にとってみたんだ。腹減ったな。神奈川県来てからずっとろくなもの食ってねえな。なんて考えながら思いながら。
あなたが空腹だと思ったときはあなたは空腹なのです。
さすがだ。
これが哲学だ。
これがこたえだ。
って。
ふざけるな畜生。
ったりめーだっつーの。
汚い言葉をつかうなと祖母が言っていた。
すみません嘘です。
嘘じゃない。
俺はお前らなんかには絶対負けないぞ!
蓋を開かれた瞬間に、涙がほろほろ溢れるような
何重にも抑え付けられた日常の中に
柔らかい何かに包まれることを 望む虚しさはいらないけれど
包まれるときが少しでもあれば
私、きっと、生まれ変われると思うの
(全面的に肯定されることは日常にはほぼなくて。人前なのに泣いてしまった)