去年この頃、貴方の隣は私の場所だったのに
今年はあの子なのでしょう?
去年この頃、雪を投げあったのは貴方なのに
今年は誰もいないのでしょう?
去年この頃、毎日が楽しかったのに
今年は胸が痛くなって呼吸が下手になるのよ
うまく息が吸えなくて、言葉が出てこない
「ばいばい」
それすらもでないのよ
貴方の隣でしか息のできない金魚みたいね
貴方の周りが水ならば
地上では生きていけないわ
干からびて何も出てこないの
あぁ、これならいっそ
死んだほうがマシかしら?
立派な人にはなれないかもしれないけどさ。それならせめて僕は、君を守れるくらいの力が欲しいよ。
しわよせの街にいる
終わらない冬のなか
山高帽の羽根は泣いている
かっこいいなんてもんぢゃないよ
マンホールに落ちてみると
また違う顔が見えて僕は知る
かんちがいしていたと
しゃるしゃるの砂になって
残らず散らかって
永遠でも一瞬でもないオーロラとゆきたい
あの日描けなかった絵の
つづきはかけない
ずっと出せなかった手紙に
切手を貼れない
今はね
ここで霜をすいこんでいる