表示件数
0

無題。

池にぽつんと佇む一匹の鳥
それは自由だろうか
はたまた、孤独だろうか

集団の中から見つめる眼差し
自由に見えた

0

一方通行、Uターン禁止

冷静に考えると分かるんです、
茜色した蜻蛉が自分の指にとまらないのを僻むのと同じことなのだと
ため息をつくのは道理でないと
瞳の中に表情が映るほどの近い距離もないあの人が誰と寄り添っていようと、
自分にはひとつの景色を切り取ったものに過ぎないと
急速冷凍をしてみれば、思い通りにいかない気持ちも落ち着くのかしら、
そう思って踵を返そうとしたのです
けれども、そこは空っぽだったのです
それはもう、後退を尻込みしてしまうような空虚だったのです

0

このままどこかへ羽を広げ
自由に飛んでいけたなら
どれだけ楽になることか
あたしの羽を奪ったのは
紛れもないあなたなのに
あなたはあたしに見せつけるように
大きな黒い羽を広げ
暗い空へ
悲しい顔をしながら
飛んでいくのね