普通の人になりたくない、他と違っていたい。そんな風に考える私はなによりも普通だった。
「雌のほうが平均的なのはXXでホモになっているからではないか」
エゾリスさんがスープを飲み干してから言った。
「まだ続いているのかい。さっきの話」
「さっきの話とは違う……人間も雌のほうが学業の成績は雄よりばらつきがなく、しかも雄の平均より上だ……雄って何のために存在してるんだろうな」
「それはもちろん……」
シマリスさんがさらりとこたえた。エゾリスさんは黙り込んでしまった。さて、シマリスさんは何と言ったのでしょう。ではさようなら。
空を見上げた。
街に漂う祭の余韻に心は落ち着かなくて
自分が何を欲しがっているのかも分からぬまま
代わり映えのない日々をこなすだけ
空を光が走った。一瞬の閃光に嬉しくなる。
願いがなにかも分からない。けど、まだまだこれじゃだめだ。期待なんかしちゃいない。それでも、毎日最善を尽くすんだ。
いつか、きっと…
死ぬ時ぐらい笑えってかっこつけてんじゃないよ
泣きゃええやん思いきり泣いて泣いて泣けよ
最後の最期で自分に嘘つくなよ
こちとら無理してつくった笑顔よりも泣ききってすっきりした顔の方が安心できるわ。
自分に嘘つくのだけはやっちゃアカンよ。
最後の最期まで気使ってんのやないで。
最期はアナタらしくいて下さい。