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未確認生命体。

目の前に鳥が現れた。
鳥……じゃない。真っ白の羽が背中から生えてはいるが、その部分以外は人だ。性別で言ったらおそらく………男か。
何者なのか。
何故、僕の行こうとする道を塞いでいるのか。
何を考えているのか全く読み取れない、仮面のような無表情。
「お前………何?」
恐る恐る聞いてみると、予想以上に優しい声が返ってきた。
「私は天使です」
顔は無表情のまま。
僕が何も言えないでいると、自分は『天使だ』といった彼がそのまま続けた。
「貴方を助けに来ました」
そう言った時、彼は少し口角を上げた。ぎこちなく。
「僕を助けに?なんで?」
天使はそのぎこちない笑顔を崩さず、言った。

「貴方はもうすぐ死ぬ。だから、苦しまないようにするために来たんです」

「え………」
ちょっと待って。
今、“死ぬ”って言った?え、僕が?
「なんで?え、なんで?」
嘘………
僕、死ぬの?
え、でも今めちゃくちゃ健康体だし…

「事故にあって死ぬんです。今から」

事故………
そう言っていた時、何かの影が僕に覆いかぶさった。

天使は悔しそうに……笑っていた。

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今宵も召しませ召しとられ

暗闇の着物と追いかけっこ
満月と仲良く斬り結ぶ失態
夜ごと咲くそれが椿みたいねと
綺麗だねと きみは笑う

赤が好きだと言っていたきみの
白い十字架を見ていた
黒が好きだと言っていたきみの
白い装束を見ていた

できない約束を交わした口に
にこりと三日月を刻みながら
代わりのいる変わらないこの遊郭で
鮮血の染みた喪服をまとう

かたちにするから壊れるのよ
それはまるで異国の言葉のように
ぼくの耳を艶めかしくかすめた
新月だけがそれを見ていた

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素直

ふとした時に出る 素の表情
大事にしたいよね
素直になれる仲間
大切にしないとね

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切符

12cmの傷は死ぬまで背負う存在証明
背中にあるのか心にあるのか
そんなことはどうでもいい