学校の帰り道、歩いている途中、自転車の気配を感じた。 その人は3年前から好きだった人。だから何か話そうと思った。けど、何も話せず終わった。 雪が終わりを迎えるセーラー服を暖かく包んでくれた気がした。
何もなかった夜が 湿度を孕んだ窓の向こうで白んで往く 溶け残った月は 未だ手摺の間に転がっている あついのか寒いのかそれさえも ゆるりと量りかねて居る間に 幾度も鼻の詰まりに寝返りを打つ そんな夜を流れていたのだ