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ヘリクツ

自由に描きなさいと指定された時点で
自由じゃないんだよ

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某怪物の独白

君のおかげで僕は人を思うことを覚えた
胸が苦しいと言うよりは
身体の奥から削れるような

君のおかげで僕は結ばれないことを知った
君は僕といる時よりあいつといる方が
綺麗に笑った

君のおかげで僕は
僕は 妥協を知った
君の近くにいる人を選べば
僕の視界の端に君が映るから

それを知ったら君は酷いと僕を睨むかな
それでもいい
全部君に貰ったものだから

君に貰ったものが僕を人間にした

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あきらめない

暗い明日を思い描いてどうしていくんだい

君の本当の心はどこにあるんだ

進む道しっかり歩こう 自分の光を信じて

心が負けない限り

僕たちは 無敵なんだ

だから

君の明るい未来を 思い描いて

それが明日になっていくから

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音のナイフ 2

女の子が近寄ると、男の子はふと顔を上げました。
女の子は驚きました。
男の子が黒い瞳を持っていたからです。
小さな王国の民は、みんな緑色か、青い瞳をしていました。
男の子の目は風変わりでしたが、女の子はたいそう気に入りました。

男の子はぼうっと女の子を見ていました。
女の子は鮮やかなピンク色の服を着ていました。
目眩がするので目を閉じると、女の子から何やら甘い匂いがするのに気がつきました。
その匂いはチョコレートの匂いでしたが、男の子はチョコレートの匂いなんて知りませんでした。

女の子もまた、男の子から漂うふんわりとした匂いに気がつきました。
それは男の子が寝床としていたたっぷりの藁の匂いでしたが、女の子も藁の匂いなんて知りませんでした。