夏休み前最後の昇降口
今日こそ君に話しかけたかった
話しかけようとした
何回も頭の中でシュミレーションした
なのにさ、なのに
君が来た途端
頭が真っ白になっちゃって
声が出なくて
足元しか見れなくて
しかも君だって
何も言わずに通り過ぎちゃうし
おまけに
何で今日に限って
友達と一緒に昇降口に来たの?
今日こそ、今日こそって
結局誰かを間に挟まないと
話せなくて
2人だけで会話できなくて
見つめることしかできなくて
もう4ヶ月もたった
知ってるよ?
あの一連の事件というか
遊びというようなおふざけで
私のこと嫌いになったでしょ
その素っ気なさでわかるよ
後悔してるよ
あのことも昇降口のこと
終了式までに話せるのかな
友達みたいにできるのかな
廊下ですれ違うときに
手を振ったり名前呼んだり
まるで男女の壁がないように
いつになるんだろうね
待ってるだけじゃダメって
わかってる
それくらいわかってるし
魔法みたいに話せなくなるんだよ
言い訳じゃなよ
もっと、もっと
君と話したいのに
話したいこといっぱいあるのに
ねぇ、今度こそは話そうよ
ねぇ、今度こそは話しかけるから
待っててね
愛おしいものは愛おしい
やりたいものはやりたいし
好きなものは好き 嫌いなものは嫌い
苦手だけど挑戦してみたいならする
結局はその心を信じるしかないのだ
他の人がどんなに頭良くても
どんなに運動神経良くても
私にはその良さが分からない
結局は 自分がそうじゃないと
その良さは分からない
暑すぎる夏に慣れないの、
ふたつとばしで階段のぼって
やさしい想像 さよならしても
さるすべり、チャチャチャ
会いたいな。