体操着の君
あぁ、可愛い君よ
リレーで私のクラスの応援席の
真ん前で1人抜かしたよね
嬉しくて心の中で叫んでた
大声で応援したいのに
敵チームだからできない
なんで、なんで、なんでなの
水分休憩だって
ずっと君を見ていた
200m以上向こう側の
人混みの中にいる君を
目で探してずっと見てた
君を探すのずっとしすぎて
人がたくさんいるのに君だけを
すぐに見つけれるようになった
君は小さいから長縄の時
誰よりも一生懸命
1番大きく足を曲げて飛んでいた
学年種目の待機中
それは私と君が
唯一半径5mという狭い空間に
一緒にいられる5分間
何回もチラ見してる
気付いてるかもしれないけど
大好きだ
大好き……愛してる
なんか物足りないこの感情
愛や恋や
そんな一文字で
片付けたくない
片付けれない感情
ずーっと友達でいたい
それ以上はいらないから
ずーっと側で見ていられたらいいのに
他クラスの君を見れる
特別な時間
あと何度、グラウンドを走っている君を
見ることが出来るのだろう
ほかの人はあともう1年
見ることが出来るのに
あと2回、たったの2回
この2回を大切にする
神様、
よかったら2回を3回に
3回を4回に……いやっ、永遠に
してくれませんか?
時間が止まればいいのに
そんな時間初めてだった