偶然を装った完璧なタイミングには
我ながらよくやるなって思ったし
席を立っている間のサプライズには
我ながらお洒落だなって思ったよ
もうやることはないけどね
遠く空にきえていく
思い
想い
念い
きこえてくる
優しく明るく咲く花のような光
漆黒の闇にきえていく
思い
想い
念い
流れてくる涙
心の中の君に届けた僕の思い
『あいつはそんなに性格よくないぞ』
…そんな時もあるけど、いい人だよ。
『あいつ友達少なくない?』
…そんなこと、関係ない。
『あいつ、顔もビミョーじゃない?』
…そうかな?
『あいつに憧れるようなところあるか?』
たくさんあるじゃん。むしろなんで気づかないの?
他人が何を言おうと、あの人は私の憧れ。
そして、好きな人。
ちょっと口が悪かったり、気持ちがすぐ顔に出るけど、
ふと見せる可愛らしい笑顔や、人を和ませる話し上手なところ。
全部含めて私はあの人が好きなのだ。
『ねぇ、あいつじゃなくて自分じゃだめかな、』
もちろんだめです。
あなたがいろいろと言ったころで、残念ながら私の思いは変わらないので。
……だけどちょっとだけ心が揺れたのは内緒。
冷蔵庫の奥から飲みかけのサイダーを見つけた
開けてみると、最後の力を振り絞ったかのような空気の抜ける音がした
一口飲んでみたが、案の定ただの水になっていた
サイダーには二酸化炭素が溶けているというが
抜けてしまうならしっかり溶けていないじゃないか。
まるで、世の中に溶け込めない僕のようじゃないか。
そんなことを考えながら、残りの水を一気に飲み干した
喉の奥で、ほんの僅かに、炭酸が弾けるのを感じた
今でもふと思い出します
貴方のこと
愛して憎んで
片時も忘れなかったこと
今でも頭をよぎります
貴方のこと
去って行く後ろ姿に
そっと想いを告げたこと