君のことを思っても
ごめん ごめんとしか言葉が出てこない
もっと伝えたいことがあるのに
涙しか出てこない
こんな私を信じてくれたのに
ワガママな私と仲良くしてくれたのに
あの日ノリで言った「嫌い」だって
本当なわけないから
お願いだからまた一緒に笑いたい
受験の日 また5時間後と 手を振った
そのときの顔 笑ってて欲しい
君を夕陽から攫って
窮屈な夜闇に隠して
額が触れ合う距離で
呼吸の一つひとつを
私の耳に直接届けて
ただ私はそれだけで
君に感じる一文字を
閑寂に確かめられる
私は君の朝を奪って
左薬指に大切に嵌め
君には私の永い夜を
その胸に埋め込もう
濡れた瞳から一滴を
君の戸惑の瞳に直接
愛おしげに差すから
そのまま目を閉じて
言葉では伝わらない
私から溢れた想いを
双つの瞳で味わって
狂おしく嗤っている
感情に隠れた成分を
君が暴き出してくれ
最後に悟った表情で
頭を撫でてくれれば
それで報われるから。