なくしたままの教科書と
手首に残る細い傷
ぐしゃり潰れた音がしたのは
僕の理性か、感情か。
それとも、
「今、私は幸せです。」
瑛瑠の突拍子もない声に、チャールズは微笑んで口を開く。
「新婚さんみたいですね。」
抑揚のないその声。もはやからかう気すら起こらないほどまっすぐなその言葉。
「改まってどうしたんです。」
瑛瑠は、自分で放った言葉に別段責任を持つわけでもなく、ティーカップに手を伸ばした。
「私って幸せ者だなって、唐突に思ってしまったの。……思ってしまった、なんて、語弊があるかしら。」
瑛瑠がチャールズを見つめるから、チャールズの顔から貼り付けの微笑みは消える。
「特にいいことがあった、なんていうわけじゃないのだけれど。私って幸せだなって思えることが、本当に幸せでたまらないの。」
見つめる瞳に、いたずらな色が混ざる。
「確かに、いまだに訳もわけらず異世界にいるし、私の持つ記憶は欠けているし。」
チャールズの嫌がる話題だと知ってあえて振ってみると、案の定わずかに顔を顰めた。
「できないこともたくさんあるし、だめだなーって思うことだってたくさんある。」
でもね、
「好きな人が居て、その人に認めてもらえて、大切だって言ってもらえることが、本当に嬉しいんだな、きっと。」
そう言って微笑む。
「だからね、幸せって自分で作れると思うの。言葉にして初めて、幸せって形になるんじゃないかな。」
__Happyは舌先から。
「じゅりちゃん、この間のバースデーパーティーの画像、インスタにあげてもいい?」
「満たされている人、劣等感もなく、目標もある程度達成してしまった人は自分に執着しない。競争的であったり他者のことをあれこれ言ったり自己主張するのは満たされていない証拠だ。自分は幸せなんて主張するのも同様。劣等感やコミュニケーションの不全感があるから発信して確認せずにはいられないのだ」
「……う、うん。で、あげてもいいのかな」
「オッケー」
だれかの悲しみに気づくことができたらと思う
あなたと同じ心持ちで世界に向き合えたらと思う
見当違いな「あい」でごめんね
それでも宛先にはあなたの名前を記しておきたくて
大好き
出会えたことに感謝しかないや
ねえ、
私の師匠になってくれて
お姉ちゃんになってくれて
全部
優しいあなたが大好きです
気づいて欲しい
あなたは見てくれるかしら
毎月、君の声を聴くだけで心が暖かくなる。
君の姿を見るたびに自分は支えになりたくなる。
だから、自分は貴方の側にいます。応援します。
自分が役に立つならいくらでも知恵を貸します。
でも貴方が自分を嫌になったら貴方の側を
離れるつもり…でもそうじゃないなら自分は
貴方を想い続けるつもり…。まだ一度も話した事
がない貴方に送ります。いつか話すぞ!てか話し
掛けろよ居るなら!こっちは別にいつでも
いいから(笑)自分は誰か分からん!見た目だけ
だから怖いのは大丈夫だから!(笑笑)さもなくば
他の人に行っちゃうぞ〜!
自分がなりふり構わず上に上にばかり進んで
いくと自分の周りの人や物が自分より凄く見えて
怖くなる…元はあった自信。日々を送る内に
無くなった自信が更に無くなっていく。でも
止まると怖くなるから進み続ける…。自分は
普通には生きれないから…普通を生きようと
思っても普通が自分を避けるから…だから自分は
進み続ける…。ポエムってこんな感じかな?
すべての人の、すべての努力が、報われる訳じゃない。報われ続ける訳じゃない。それがなんだ。それは努力を怠って良い、正当な理由にはならない。そう自分に言い聞かせ、今日も家を後にする