かわいいひらがなで
10もちがうのに
なんか全然
そんな感じしないんだ
なんでかな
物知りだし
すごく頼りになるんだ
いい意味でおとなさん
じゃないから
すきなんだよ
茶色い髪に破れたジーパン
近所の夏祭りで見かけたとき
声をかけることができなかった
握る手の先には一回り年上の
一回り背の高いmatureな女の子
人は皆、自分の抜け殻を
夏の片隅に忘れてしまう
2年前の夏祭り一緒に行ったね
クラスメートを見つけると
少し離れたところ歩くあなた
手を繋ぐのが恥ずかしくて
私の着物の裾ぎゅっと握ってた
人は皆、自分の抜け殻を
夏の片隅に忘れてしまう
イヤリングに真っ赤な口紅
ラムネの底に自分の顔が映る
気づけば私も変わってしまった
中のビー玉のように輝く瞳
あなたは今でもgenuineな男の子
病み上がりだからと言うあなた
本当はカナヅチなの知ってるの
サンダルで足跡を追いかける
ふくらはぎのとこ蹴ってみれば
くすり指だけマニキュアの色
青に変わったの気づくかしら
何色の夏が2人を待ってるかな
小さな変化にも気づいてあげて
セミの鳴き声 聞こえ始めた
7月の第3月曜日
慣れない自転車でついてきた
ビーチに着くまでのあいだずっと
シャツからのぞく背中見ていた
どこか懐かしさを感じながら
時々こっちの方振り向くあなた
わたしのペースに合わせるの
何色の夏が2人待ってるかな
近づきすぎずに 離れすぎずに
なまぬるい風 顔にあたる
7月の第3月曜日
終業式が終わった放課後
人目を盗み立ち寄った
静かな路地裏の喫茶店
なつぞら色に輝くソーダには
真っ白なアイスクリーム
その上には甘酸っぱいチェリー
ソーダ越しの君が微笑む
愛しくて 恋しくて
ストローで空っぽにしたいぐらい
クリームが溶ける前に
泡がはじける前に
ふたりが混ざりあう前に
チェリーは最後のお楽しみ
ソーダ越しの君が微笑む
愛しくて 恋しくて
ストローで空っぽにしたいぐらい
僕のクリームが溶け
君の泡が弾けた
でもその瞬間が、一番幸せ
そうでしょ そうでしょ
その誘いに 身を任せ
亡び朽ちていく
隠して 隠して
見え隠れする 君の汚れた世界
隠して 隠して
心の声に逆らうように 笑顔を向ける
世界は 残酷だよね
いっそのこと ゼロに返してくれ
あの子の上手な作り笑いに
二重螺旋を撒き散らす
涙みたいな味がするって
相変わらず完成度の高い愛想笑いで
誤魔化されて顔が見えない
誰も知らない僕らのことを
夕立ちが溜まった緑のジョーロ
神さま気取りの少年少女
夏雲越しに君をみていた
みずいろのしゃーべっと
あなたが好きだって言うんだもん
わたしだって好きになるに
きまってるじゃん
くちのなかが麻痺するくらい
つめたくなったら
せんぷうきのちかくで
おひるねしよう
君は
僕の揺りかごみたい
心地よくて
このままずっと
ずっと
ずっと
沈んでいたい
君と触れていたい
君と愛し合いたい
この夜が終わらなければ良いのにって
目が覚めたら
君は隣にはいなくて
君という存在もなくなっていて
そんな世界を僕は
僕は
僕は
壊した
僕と僕で
半分こしましょう
黒と白の世界
怖くないよ、さぁおいで
みんなが僕を待っている
綺麗な世界
嘘の世界
みんなが見てる
でもみんな見てない
ぜーんぶ僕
ぜーんぶ僕の気持ち
ほら、楽しいね