君のこと、ずっと見てたからさ
知ってるんだ。
浴衣の袖を左右に振ってみたけど
君が同じように振ることはなかった
君には愛すべきアイスがあるからね
だから君が私に対して
少し気まずく感じてるってこと
知ってるんだ。
ふーん。
でもそんな時間、いらないよ?
君は幸せになったらいいじゃない
私が浴衣を引き裂いて泣くだけだからさ
そんな君に君が好きな子と
幸せになれる方法を教えてあげる。
私が惚れた理由、全て教えるからさ。
それ、全部その子にやってあげなよ。
自転車で一緒に帰る時車道側を走る癖
少し早めに歩いて後ろをそっと振り向いて
優しく微笑む顔
恋愛ソングを目を合わせながら歌う声
私が惚れたんだよ?
君が選んだあの子が
惚れないわけないじゃない
え?無理だって?
ふーん。
なら叶わなくても仕方ないね
叶わなかったらまた浴衣の袖をさ
私のとこまで振りに来てよ
今度こそ左右に、さ。
未来なんて来ないでほしい
なんて言いながら
早く今日が終わってほしい
と呟く