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肩の荷

いつも、視界の端っこにさりげなく映る君にみとれてた

一つ一つの動きが気になっちゃう
たまに私に向ける笑顔も、まぶしい

君を思うと、
嬉しくて寂しい、
そんな変な気持ちになる

自分のものにならないってうすうすわかってる
けど、思うのは自由でしょ?

辛いけど楽しい
このちょっとめんどくさい重荷を大事にするから

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ハブ ア ウィル ―異能力者たち― 6.ハルピュイア ⑫

「…何でさ、」
小柄な少女が、怒りを押し殺すように言った。
「何でさらに知り合いの異能力者増やしてくるんだよ!!」
「いやソレはしょうがないじゃん」
「しょうがないって言われても…」
彼女を前にして、わたしは苦笑いした。
やっぱり何でこうなるんだよと、黒パーカーの小柄な少女ネロはぼやく。
「あーこの子がサヤカに異能力バラしちゃった張本人?」
「ああそうだよ何か文句ぅ⁈」
そうなんだ~と言う亜理那に対して、ネロは半ばヤケクソ気味に答える。
「…こいつが…」
わたしの後ろにいるハルカはポツリと呟く。
「…何か用?」
ネロが怪訝そうにハルカに尋ねると、ハルカは真顔で言った。
「…何で常人に異能力バラした」
「…」
ネロは気まずいとか、言いにくいと言わんばかりにそっぽを向いた。