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旅の途中で

宣教師は言う
「言葉とは救済だ」
科学者は言う
「しかし、言葉とは罪だ」
無垢な青年が尋ねた
「では、言葉とは?」

旅人は言った
「その答えを知るために
人は 旅 をする」

「本当は 答えなんて
どこにもありはしないのさ。」

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ハブ ア ウィル —異能力者たち— 6.ハルピュイア ⑭

「ちょ、ちょっとストップ!」
「おい—」
このネロの思わぬ行動に、さっきまで沈黙していた男性陣が慌てて止めにかかった。
「おいお前…とりあえず”ソレ”引っこめろ」
彼女の腕を思いっきり掴んだ耀平は、静かに、でもちょっとだけ怒りを滲ませて咎めた。
「う…」
彼女は少しの沈黙の後、しぶしぶと上がりかかっていた右腕をゆっくり下げた。
だがその手に握られているモノに、わたしは釘づけになった。
それは—
「ソレ…」
その手に握られていたのは、いつか見た黒鎌だった。

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月日

目の前にあった幸せがいつか
幻だったんじゃないかと思う日が来ても
私は今を幸せだと思いたい

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らしい

空を飛べたから
僕らは鳥に
・・・・・
なれる訳じゃないみたい

1

夢。

「将来の"夢"は何?」
…誰かがそう言った。

俺は"夢"なんかない。


ただ今を生きることで精一杯だ…。


"夢"…夢って なんだ?未来をより良くする為に頑張る目標?希望をもてるモノ?生きる意味?

自分の将来か…。今は精一杯生きてるつもりだから、夢とか分かんねーよ。無いよりあった方が良いってのは分かんだけどな。くそっ…なんで俺には"夢"が無いんだ。





あっ…でも、寝れば"夢"は見れるな。

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今回の作品もノンフィクションの自分の話です。私も"夢"がありません。「ただ今を生きることで精一杯だ…。」この言葉のまんまです。"夢"については、自分でも分かりません…でも『 今を精一杯、生きること。 』が今の自分な気がします。何を伝えたかったのかイマイチ分からないけど…。

感想などレス頂けると嬉しいです。

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二行詩

日暮れのどうも陰惨とした色の世界にいかづちが走る。
窓越しに指で小雨をなぞる。

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世にも不思議な人々をリストアップ7

モブ男子
モブ。もう出てこないと思う。
能力
過去に起因するあらゆる知識・情報を知り、アウトプットできる。
作者のコメント
もう出ないとは勿体無い能力者だ。

モブ女子
モブ。もう出てこないと思う(2度目)。
能力
『忘れる』ということを司る能力。『忘れる』能力であり『忘れさせる』能力でもある。また『忘れない』能力であり、かつ『忘れさせない』能力でもある。更に、忘却の彼方にある記憶を引っ張り出す『思い出す』能力であり『思い出させる』能力でもある。ついでに『思い出さない』能力であり『思い出させない』能力でもある。こう書くと記憶操作に誤解されるかも知れないが、飽くまで『忘れる』ということに起因した操作しかできない能力なので、悪しからず。
作者のコメント
もう出ないとは勿体無い能力者だ(2度目)。

生き物好きの少年
小五。生き物が好き。人間以外のあらゆる生き物を有害有益に拘らず深く愛している。別に人間嫌いというわけではなく、他の動植物に比べて興味が湧かないというだけなのでご安心を。
能力 かえるのうた
ヌシと認識した動植物を神格化する能力。
・神格化された動植物は寿命が大きくのびる。具体的には50年〜100年ほど。
・神格化された動植物がいる一帯はその生物が生きて居続ける限り生態系が保全される。
・神格化された動植物は高い知能を持ち、場合によっては会話さえ可能になる。
・神格化された動植物はごく稀に特殊な能力を手に入れることがある。
作者のコメント
まさか三人とも名前が出ないとは思わなんだ。人間、動植物と神格化シリーズも増えたし、次は付喪神量産かな。

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カリブーに遭う季節

あなたの瞳を宿した動物が目の前でわたしをみつめている。
薄汚れたつのの先にべっとりとはりついている鮮やかな赤色。
こんなにも寂しくうつくしいところで
あなたはこの真っ黒にぬれた瞳に魅せられ、殺されたのだ。

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雷雨

空が激しくフラッシュを焚いた。
木々は狂ったように踊り、風は狂喜を歌う。
雨粒は散弾銃のように弾け飛んだ。

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コンタクト

久々に付けたコンタクトは少し痛くて
久々にしたお洒落は少し不恰好だった。

でも
久々に会う君は変わらず可愛いかった。

慣れないことはするもんじゃなかった。
君の為に花束なんて。

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PARADISE PARARISE

終電が行っちまった駅のホームで
猫と羽虫がじゃれついていた
如何せん最近は安全な場所なんて
あまり見かけないので
危険を背負って背中合わせで
僕ら平然と揺られてる
回送列車と環状線
愛憎メンタルと前哨戦