自分の求める物を好きな相手に求める。
自分を満たす為、相手を好きになる。
いつか出来ていた心の空白を埋める為。
いつか消えていた心の一欠片を埋める為。
輝くイルミネーションを空目に
猫は満天を見上げた。
余りにも正統派な
大人の恋愛コースに目を閉じる。
「いいなぁ、大人は」
寝転んだ猫はあくびをした。
イルミネーションを観る一組の男女
彼のことが恋愛感情で好きなわけではない。
自分は猫だから。人間に恋などできないのだ。
けれど普通に恋する貴方が眩しくて。
猫は思い出していた。
子猫を抱えた雄猫にすり寄り求愛行動を取る自分
あまりにも醜く見れなかった。
恋が敗れた猫には正しい恋がわからない。
あの大人の男女は
僕の憧れにしよう。
そしていつか
叶わない恋ではなく
叶う恋をしよう。
そしてここで 流れ星を見よう。
イルミネーションは彼らに譲って。
心の強さ。それは…。自分が決めた事を
やり通す事。それは合理的に判断して。頭で考えて
感情は要らない。震えても泣いても関係ない。
それは単なる感情。関係ない。その事に感情が
必要になったなら使う事
自分の感じた事を思った事を声に乗せて響かせる
この世にあるありとあらゆる音という音を使い
声を響かせる。その音は人の気持ちを操る。
その声に魅力された者はその人の思いのまま。
人を恨む。関係無く…怨み続ける。憎しみを
心に持つ。。思い出す。恐怖が身体を蝕む。
怒りになる。頭痛がする。痛みに変わる。
また恨む。片時も忘れない…。その時の為に。