<K町3丁目コンビニエンスストアの証言>
小さい揺れなら、ありました。本当にわずかな揺れだったのに、二丁目の交番からわざわざお巡りさんが来たんです。「大きな揺れだったが、大丈夫か」って。何言ってるんだと思ったんですけど、一丁目の家に帰ると、母が「地震は大丈夫だったか」と聞いてきました。さすがに変だと思って、小さな揺れだったと伝えたんです。そしたら母は、「立っているのもやっとだった」と言うんです。
<K町4丁目住民の証言>
四丁目は、二丁目と面してますよね。小さな子の靴を拾ったんで、交番に届けたんです。ピンクの可愛らしい靴でした。靴紐がなぜか切れてたんですけどね。そして、交番を出て30分後くらいですかね。テレビを見ていたら突然大きな揺れが、ドーンとね。え?物?あ、そういえば、物は揺れてなかったですねぇ。
日常は何があっても進みつづける。誰かが泣いた
なんて事は誰も気には留めない。それを何の躊躇も
なく踏み進むだけ。誰かが死んだなんて事が
あっても横目で見るだけ。僕はその動き続ける
レールの上からは逃れられないんだ
あの人には自分が居なかったら今は平穏な波でも
自分があの人の元から離れたらたちまち津波の様に
不安定な心になってしまう。自分も同じ。だから
側に居る。居ないとダメなんだ!