君が他の子と笑っている姿を
帰るときに見つけて
SNS上でも見ちゃって
その中に女の子もいたことを知って
なんかモヤモヤしたよ
彼女じゃないのに
LINEで話す友達なのに
君の近くにいたいって思うようになった
会えるかなって期待して
電車の中で君を探して
ちょっと虚しくなったよ
あの女の子の立場に変わりたいって思っちゃったよ
同じ学校だったら良かったな…
雨粒 心を穿つ
窓の外 消えかかったネオン
首にかけた お気にのヘッドフォン
吸いかけの煙草を消して
さあ、夜の街へ行こう
どうせ黒く染まるのならば
いっそ私色に染め上げたい
傘はいらない
いざ、一夜の狂乱へ
無駄な足掻きこそ美しい
傘のうらに貼りついた宇宙
滴った流星にすくめた肩
一瞬ひるがえった黒髪は
さながら青春ブラックホール
からからからから
ふったら骨の音がしそうなくらい
踏んだらくしゃくしゃにつぶれてしまいそうなくらい
エジプトにいたらミイラとまちがえられそうなくらい
かわいていた僕は
君にキスされて
一瞬でうるおった
ため息一つ 一日の終わりにいつもやっている
先輩の癖だ 何かあったんですかっていつも聞くけど
結局哲学うんちくを繰り出されて話を逸らされる
専攻科目のことになれば多分この人に勝てる人は早々いないだろう
そのくらい長いし 何を言ってるのか分からない
ただ話が上手いからか惹き込まれる 意味が分からないのにもう少し聞いてたいと思う
この前それを同級生仲間に話したら恋の始まりだのなんだのと言われて笑われたな
ただ否定も肯定もしなかった 僕は先輩が好きなのかどうか分からない 嫌いでない事は確かだが
僕にとってどういう存在かがなんとも言えない
とにかく不思議な人なんだ
ここに来てから1ヶ月くらい経つけど先輩と会わない日はないというか毎日会ってる
偶然だね なんて4回目くらいで嘘ですよねって言った
狙ってなきゃ全部偶然になるんだよーって持論を聞かされながら2人並んで歩く帰り道
なんでか分からないけど先輩と一緒にいると知り合いと会わないなんでか2人して別の空間にいるみたいな気分だ
本当にこの人には不思議という言葉が似合いすぎて怖い
でも楽しかった
傍から見れば先輩後輩関係は確実に逆に見られるくらい年齢に似合わない振る舞いをする先輩を眺めながら時々巻き込まれたりして時々哲学話を聞かされたり
そうしてると疲れてるのを忘れさせてくれるから
知らないうちに一日の中になくてはならない時間だ
しかし4月から加わった新しい時間割も昔と何ら変わらない時間割になる日は結構すぐやって来た
先輩と出会って2ヶ月目になる日の朝
珍しく先輩と会わない 行きも帰りもどこを歩いてもどこにいても神出鬼没だからねーなんて言いながらひょっこり現れていた人が突然居なくなるなんて怪奇現象だ
久々に会った同級生仲間にそれとなく先輩の話をしたら
聞くヤツ全員首を傾けて目を丸める
僕1人だけ違う時間を生きて来たみたいだ
浦島太郎の気持ちが痛いほど分かった
どんな夢だった?
結構楽しかったよ それじゃ
そう言って先輩はどこかへ消えて行った
不思議な人は最後まで不思議な人だった
きのうから言おうと思ってたんだ。
みんなには聞かれたくなくて、
がんばって言わなきゃならない、
すごく大切な話。
きづいてくれた?やっぱここは自分で言わないと
だめかなぁ。
ねぇねぇ。
ん?
ロウソク1個足りない。
えっ?嘘!?
いち、にぃ、さん、しぃ、ご、ろく。ほら。
ほんとだ。あと一本欲しい?
あるの?
買ってくるよ。
じゃあいいや。早く食べよ。
え〜?いいの?
うん。
ほんとに?
だってママと食べたら何でもおいしいもん。
だからいいの!
そっか。ありがと。
ほら。早く食べよ!!
そうだね。
お誕生日おめでとう。
うん。
““いただきます””
感情で動くとき、その根っこのところにあるのは主に二つの感情である。まず一つが恐怖。もう一つが自制心。少なくとも僕の場合はそうだ。
私は私
誰がなんと言おうと
この体 心 最期まで私のもの
私は私
あなたがどんなに苦しもうと
私があなたになって
代わりに苦しみに耐えることはできない