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ボロ人形でも

誰も知らない私が何者か
どこの誰で何をしてるのかも知る人など皆無
そんな洒落たことは言えない

私を知ってる人はいる
でも私のすべてを知る人はいない
これは本当なのかい

部屋の隅にあるあの人形
誇りかぶってこっち見てる
昔は一番の友達
新しいナンバーワンが
僕に入るよ

程々に一生懸命に生きて
程よく人生を作ってる
でも待てよ
この人生私が作った道じゃないのかもしれない
誰かの足跡たどって喜んでるだけなのかもしれない

私は私の一世一代
一度きりのパートナー
そんな風に笑えれば
楽だろうにな
この世界のオンリーワンのナンバーワン
心はいつもなりたがってる
でも
ホコリをかぶった隅っこの人形でも
いいのかもしれない

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完全不眠都市

夜に牙むくガスランプ
どうせ朝まで続く攻防
言った言わないで怒鳴りあう隣人
いつか新聞に載るぜアイツら
予告なしの祭囃子
大気圏まで逝った花火が
撃ち落としちゃったマザーシップ
舞い落ちる銀テープに群がれワイワイ
おい今いったい何時だと

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ふと気づいたこと。

わたしの世界には
あなたしか居ないけど、

あなたの世界には
わたしは居ないのね。

せめて端っこにちいさく居させて。

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ドライクリーニングⅡ

日曜日 朝のランドリー
懐かしい呼び声を聴いた
元気です。微笑み返して
すっかり見違えてしまったのね
たしか、あのとき私は16
たしか、あなたは my first love

急に泣いたり 冷たくしたり
気まぐれに見つめて
すれ違っていった l’m so sorry . .

洗濯物 たたむ後ろ姿
こっそり眺めていたの
今になって解るわ 痛いほど
本気で愛していたことも
刺繍入り、赤いハンカチ
いまだに大事にしてることも...

心の汚点(シミ)は落とせても
想い出は白くならない
5年の時が経っても l’m so sad . .

雑誌 閉じればブザーが鳴って
なぜか切ない DRY CLEANING

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ミセス先生を少し拝借(笑) 未タイトル

貴方から受け取ったものを
なくさないように
私は次に繋いでいくの。

貴方からの贈り物を
忘れそうになるときもあるけれど
結局は貴方が恋しいの。

ただただ思う。
貴方が一度でも帰って来てくれたら。
そんな事は許してはくれないだろうけど。

今日も私は明日を想いながら
ネンネします。

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♯5 紡げ、笑え。

怖かった。
人が。人が話す言葉が。

この世界中のありとあらゆる音が嫌いだった。

2年間、私は引きこもりだった。
昼から夜までただ、何もない壁にわけわかんないことをブツブツぶつけていた。

そんな日々だった。

そんなある日、家にいる母から呼び出された。
久しぶりに部屋から出ると、リビングの懐かしい匂いがして、コーヒーの匂いも漂っている。

椅子に座って、向かいの母に顔を向ける。2年越しの母はさすがに老けていた。電灯の白が、痩せこけた頬骨に陰を作っていた。

そして、母はテーブルのホワイトボードに手を伸ばした。
そして、すらすらと書き記した。

貴方、これからどうするつもり?

ホワイトボードとマーカーを手渡され、私は書いた。

わからない。どんな仕事があるのかも知らない。
私はこれからも、この生活を続けて、のろのろ死んでいくつもりだよ。

すると母は、

あんた。良い加減甘ったれんな!

私は目を見開いた。

これからどうするかなんて関係ない!
まず目の前のやるべきこと見つけて、それに向かって行動すんの。
遅いよ。
私はあんたを障害者だろうがなんだろうが対等に接するから。そうするから。

母が思い切り書いた言葉を、じっくりと読み直す。


「あんたなら出来る。生きる価値があるから。」

聴こえた。
今、母が喋った言葉。
鮮明に。たしかに聴こえた。
心が震える。振動が目に伝わる。

「ごめんあさい…ごめん」
自分の声は、聞こえなかった。
でも、たしかに聴こえた。母の言葉。

私は、思い切り泣いていた。

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勝ちと負け

勝ちという喜びを知り 
負けという悔しさを知る。
もっと成長するために
私たちは共に競い合う誰かを必要としてる

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辛い日の詩

今日も息を吸う
吸いすぎたのかもしれない
苦しいの
今日も息を吐く
次の息が、吸えないよ

違う違う吸えないんじゃない
吸わないだけのはずなの
吸いたくない自分がいるんだろ?

風の噂に耳を取られ
夢幻に目を取られた
人はみんなあっちこっちと指を指すけど
その先には何もない

現実にはモザイクをかけて
真実には規制音を入れている

「夢をめがけて突っ走れ」
どっかの誰かが叫んでる
僕の夢は逃げていく
ただ遠ざかっていくだけで・・・
あ、思い出した
夢物語はいつもハッピーエンドだけど
現実のハッピーエンドを僕は知らない

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夏、会う。

近づきたいから大人になって、それでも貴方は前を歩く。
隣にいたいから大人になって、話したりなくて子供に戻る。
貴方には笑って居て欲しいけど
私が死んだら泣いてほしい。
わがままばかりの私だから
大人にならなくてもいいかな。
大人になる前の夏だからといって何かするわけでもないけど。
もう子供ではない夏だからちょっとだけ冒険してみよう。