あなたが幸せに満ち溢れている時には
どうぞ、私のことは忘れていて
あなたが悲しみに飲み込まれそうな時には
どうか、私のことを思い出して
他クラスの君が駆けてく体育祭
ひそかに応援してる私
がんばれ がんばれ
声には出せないから
ぎゅっと握りしめたのは
君から預かったタオル
「これ、持っといてくれん?
そら、応援しといてや」
ポンと頭に手をのせて
控えテントから立ち去った
そんなこんなで待ってます
君はやっぱり速いや
勝って・・・お願い・・・
ほら、1位
君は走り終えてふとこちらを見た
口パクで
「ありがと 」
くすぐったい気分で
タオルをそっと抱き締めた
ほんのり香ったのは
君の爽やかなかおり
帰ってきた君に私は声をかける
「お疲れ」
「ただいま」
今年の体育祭は、人生で1番の体育祭だ。