ブルーなアウターに身を包んだきみが
ヴェネチアンレッドの車に乗る姿が
オレンジの秋空と溶け合ってゆく
ぼくもこの原色に混ざりたいや
そんなグレーな欲望は密かに
きみの車の助手席に乗せて
海にでも寄って帰ろうよ
今日は 昨日と歩いていこう
明日は 今日を抱いていこう
今宵は 君の為のsurpriseを
今夜は 僕と君のpresentを
おかえり
今日も疲れたね。
朝日が昇るまでは泣きじゃくろう。
明日が怖いから眠れないね。
今日を乗り越えた君なら
明日も生きてけるように。
午前9時
ホームに滑り込んできた電車に急ぎ足で乗り込み
他の人を越して辿り着いた座席でスマホを開く
Googleニュースのトップには
何処か遠い土地の有名らしいバンドマンの訃報
それを横目で見ながらスクロール
あの大通りにオシャレなカフェができたらしい
誰もが一生懸命目の前の小さな画面を
覗き込んでる電車の中でゆらゆらと視線を漂わせ
降りたことの無い次の駅で降りて
何処か遠い所へ行ってしまおうかなんてかんがえる
生きてるだけで花丸ならこの苦しさはなんですか、
かつて描いた夢は誰かの夢に
本音は喉を通り過ぎ嘘に
笑ってると「ヘラヘラしてんじゃねぇ」と言われ
真顔でいると「愛想良くできないの?」と言われる世界で
明るい音楽しか受け入れて貰えない社会で
誰かの悪夢のような現実しか見えなくなって...
矢継ぎ早に降りる人たちを見て慌てて私もと立ち上がる
僕らの胸は
赤い赤い蜘蛛の糸で繋がっている。
一度過ちを犯すと
その糸は連鎖を引き起こす。
まるで赤い糸で作られた操り人形のように。
心が強い人ならばこの糸は
きっと自分で断ち切ることができる。
そんなことをするなと言われても
やってしまうときがある。
皆赤い蜘蛛の糸で繋がれている。
誰かもきっと同じ気持ちで
救いを求めている。
嫌なことをされても
誰かが誰かを救ってあげれば
僕達は
こんな安っぽい赤い蜘蛛の糸には
騙されない。
誰もがみんな変わりたいと思ってる。
赤い蜘蛛の糸に支配された僕らは
変わる事のできないようになっている。
だからこそ
僕らは『みんな』で生きていこうよ。