図書館のフェアリー
あなたはどこから来たのでしょう?
図書館のフェアリー
あなたは何をしてくれますか?
図書館のフェアリー
ずっと一緒にいて欲しいんです。
図書館のフェアリー
そのワガママな所も全部すきです。
図書館のフェアリー
あなただけは幻じゃないように…
すでに真っ黒になったスケジュール帳に、
新たに予定を書き加える。
全部が楽しくて、全部やりたくて、全部好きだから、
全部嫌いになって逃げたくなってしまう。
ふと、顔を上げる。
電気スタンドの遠く奥に、白鳥たちの鳴く声。
北を目指して、どこまでも、真っ直ぐに飛んでいく。
僕も白鳥になりたいと、強く願った。
幼稚園のときは、お山座り
小学生のときは、三角座り
中学生のときは、体育座り
高校生のいまは、独り座り
独りの夜にふと哀しくなって、
部屋の片隅で気づいたらしている。
空に飛ぶ鳥を見ていた。
あの様に自由で居たいと、想う。
鳥は云った。
空を飛べるからって、自由では無いや。
ニンゲンみたいに、地に足付けてしっかり生きたい、と。
空は、お互い様だ、と溜息を吐いた。
そんな彼も、また完璧にはなれやしなかった。
おはようが白くうかんできえた朝
日陰がきっぱりと凍りついたまま
足音も吐息もひんやり吸い込んだ
ほんとうに、冬だ。
心待ちにはされず、募られもせず
ある朝おもてに佇んでいた
冬がもう居座って帰らない
冬がもう始まって終わらない