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塵積り。

薄らぐ世界にわたしの愛が
真ん中にやさしく通るように
知ってしまった恋が淡く染めゆき
海には塵が散る

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神頼み

もしもクロノス神ってのがいるのなら
"今"をもう少しだけ僕に貰えはしないだろうか

もしもウラノス神ってのがいるのなら
"ここ"をもう少しだけ拡げてはくれないだろうか

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1月1日君と一緒に No.2

「うっそ。○○知ってるの⁉」
「え?あっ、うん。そっちこそ知ってるの?」
「うん!うん!ちょっと後で話そう!」
自己紹介の後もそわそわしすぎて先生の話が全く頭に入らなかった。
○○というのは4人組ロックバンドで、デビューはしてるけど世間には知られていないバンドなのだ。
チャイムが鳴るとすぐに彼女の席に行った。班が同じなのだから近くて当たり前だが2歩で着いた。
「えっと…さっきも言ったけど、結花って言うの。普通に呼び捨てで呼んでくれていいからね。○○、私大好きなの!ここちゃん?は何の曲が好きなの?」
「あ、ここでいいよ。私は『together with you』かな。歌詞が好きで」
「あ~!いいよね!私『One day we』かな。これも歌詞がいい!っていうか本当に全部良い曲だよな…」
「そうだよね。私存在が薄いから、でもそういう時に○○の曲聴くとこれでもいいんだって思わせてくれる」
「分かる!あのさ、次の時間も話さない?」
こうして今に至る。私たちはすっかり仲が良くなった。向こうも徐々に心を開いてくれ、関西弁になった。それに安心して私も関西弁になった。
これまでにも友達はいたがこんなに趣味の合う友達に出会えたのは初めてだ。
今が1番、幸せな時間だ。

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川べり(第一話)

  窓外が藍色から群青色に変わる頃、私は夢見眼をこすってパンをくわえ、テレビをつけた。
  代わり映えのしない通販番組を流しているそれは、もうすぐただのガラクタになろうとしている。(最も、私はそんなことなど気にしていないが。)それを眺めて数十分、ようやくパンを食べきった私は、最低限の身支度をして、家を出た。雨が降っている。
  「雨なれば雨をあゆむ」。種田山頭火の句だ。雨は汚れた街を洗ってくれる気がする。だから僕は雨が好きだ。いっそ僕の心ごと洗ってくれたらいいのに…。そう思ったりもして。
  冬と春の間をさまよっているここは愛媛県山寺町。人口5000人の小さな町だ。そんな町の真ん中のホールでは、いつも吹奏楽団が活動している。私、樋口修三は、団の常任指揮者(すなわちマエストロである)を務めている。
  さて、バスを待つこと十五分。ようやく始発のバスが来た。(田舎は1便でも逃すと大変だ!!!!!!下手すりゃあ2時間待ち…)早速乗車すると、一番後ろの女性と目があった。軽く挨拶をする。彼女は三田園 薫(さんたぞの かおる)さんで、我が吹奏楽団の1stホルン奏者だ。はっきり言って彼女の演奏は美しい。ノスタルジックな空気を漂わせながら、ときには勇壮にときにはノリノリに…それらは彼女の絶対的な演奏の正確さと、センスによるものだった。(ここだけの話ね、私にはそんなセンス無いから、めちゃくちゃ嫉妬シテル…) 
  さて、私は座席に座った。バスは走りだす。まさに
「雨なれば雨をはしる」って感じで。

    第一話 完

注1)この小説はフィクションであり、実際の個人・団体・地名等とは関係しておりません。(種田山頭火を除く)
地2)夢見眼(ゆめみまなこ)とは僕の創作熟語で、夢うつつな状態を表したいだけです。
地3)僕のラジオネームはうつつ夢ですが、ペンネームは「Fuyabu」(フヤブ)とします。よって、この作品はうつつ夢名義での作品ではなく「Fuyabu」名義の作品とします。
(これ自体そんなに深い意味はありません。)

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〜二人の秘密〜長文なので時間がある時に読んで下さると嬉しいです。

今日もいつもの窓から外を眺めていた。
『また外を見ているのか? 今日は何がある?』
先生の声がしたので振り返る。
「せんせ〜。外見るのは楽しんだよ? ほら見て。」
私は校舎の外を指差す。
「もう梅の花が咲いてるんだよ。」
『もうそんな季節か……。綺麗だな。』
「外を見るのも悪くないでしょ?」
そう言ってニカッと笑う。
『そうだな。』
先生もニカッと笑顔を返す。
いつものように二人で腰掛け陽を浴びる。
「今日はあったかいね〜。」
『太陽が出ているからな。』
「先生、黒い服だと熱が集まるでしょ?(笑)」
私は先生の服を触る。
「ほら、温かい。」
『今日は風もあるから丁度いいさ。』
「梅の花も咲いてて、おひさまも出てて、風が心地よくて、今日はサイコーな天気だね!」
『私もそう思うよ。 今日も良い日だ。』

ほわほわする天気の中、くだらないような、でも大切で愛おしい雑談をした。
下から舞い上がってくる風が、優しくそしてやわらかく私達を包み込んだ。

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We are the same, we are different

You who are ephemeral like the moon and
smile beautifully.
I just roam around you like a moon.

From the beginning we were too different.
Still, I want to keep chasing you as long as you are under the same moon.

I would like to share this full moon with you.

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残り時間

君の青春を僕に預けてみてください
きっと後悔なんてさせないから

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伝えたかったこと

きみがイルミネーションよりも
   まぶしいって

    その両手で
       かきまぜられた光の中に
           わたしもいたいって