醜い醜いアヒルの子
お前はアヒルに成り下がるのか?
いいや、はなから私はアヒルさ
深い深い海の底
漂い続けてその先は…
醜い醜いアヒルの子
さぁ、今宵は宴をしよう。
兎の皮が剥がれる前に
今日も生きててよかったって
明日も生きようと思えたって
全部ぜんぶ君のお陰なんだよ
学校帰り川沿いをふたり
並んでふざけて駄弁って
躓いたら靴紐がほどけた
結んであげる、って君が
いいよいいよ、って僕が
お構いなしにリボン結び
はい、できた!と満足げ
夕日を浴びて染まるのは
リボンと僕の頬なのかな
でも僕に限界がきた。
自分を押し殺して生きていた。
そう、僕はずっと
心の中で咲かない花を育てていたんだ。
君のとなりで。
これは愛じゃないって愛じゃないって
花弁が散る
バスルームで恋占い
泡が生まれるみたいに膨らむこの気持ちは
泳いでいって泳いでいって彷徨って
消える
わかっているはずなのに期待して
愛がどろどろになる
君の言葉に必死になって
またバスルームで泣く
あなたのこと
大切で
そばにいたくて
話したくて
一緒に笑いたくて
姿を見たくて
あなたのこと、好きです
人間として、好きです
恋愛として、好きなのかは、分かりません
そんなこと思って
心はぐちゃぐちゃしていて
あなたのプロフィールに添付された音楽聴いて
それが淡い恋の歌だと知って
ますます心はぐちゃぐちゃになって
自分は、今まで、本心を話したことは、ありません
だから、自分の思うこと、話すことが、怖いです
ただできるのは、ゲームに誘う、だけです
この気持ちに決着をつけたくて
でもできなくて
勘違いが怖すぎて
今日も授業は上の空で
あなたを想っているだけで
あなたのこと、大切です
自分は、臆病者だから、あなたには、言えないかもしれません
でも、この気持ちが、届いていたら、嬉しいです
「いったぁ〜。」
いつもの窓辺に座ろうとした時、窓枠に手をぶつけた。
少しの間うずくまっていると、いつもの様に足音が聞こえた。
“どした?”
『……大丈夫か??』
私はいつもの様に、先生とアルの声なので振り返る。
「手、ぶつけただけ。……うん、もう大丈夫!」
私が立ち上がると、先生はぶつけた方の手をとる。
『ちょっと赤くなってるが、本当に大丈夫か?』
「うん!なんかさ、【カチン】ってなる時あるでしょ?そんな感じのやつだから大丈夫!」
“なんか貼ってやろうか?”
「う〜ん、まだ大丈夫かな。…そんな事より、ふと思い出して聞きたいことあるんだよね!」
『なんだ?』
「先生達ってさ、物語みたいに箒で空飛べるの?」
『あぁ。私はそんなに飛ばないが、アルは向こうで箒をよく使うよ。』
“いや、私は下手なんで見せられるものではないですよ?”
アルがそう言っているのをわざと聞き逃し、魔法を使って箒を2本呼ぶ。
1本は先生が掴むと、もう1本はアルの手元へ飛んでいく。
“えっ!?今から飛ぶんですか!?”
『安心しろ。私の魔法で周りには見えないようにしてやる。』
アルは“う〜”と唸りながら箒にまたがる。
『ほら、君もまたがって。』
「えっ、いいの?」
『あぁ。ほら。』
先生は私に箒を渡し先にまたがせると、続けて後ろにまたがる。
『私もココを持っているから、君も離すなよ?』
「うん、わかった!」
『アル、いけるか?』
“はい、いつでもウェルカムです!”
先生とアルが床を蹴ると、窓から飛び出した。
「うわぁ!先生、アル、凄いよ!!!」
私がそう叫んで、アルが飛ぶ右を見るとゆらゆらしていた。
「アル、もしかして本当に下手くそ(笑)?」
私が笑うと、先生はアルにアドバイスをした。
そしてアルは、笑いながらこの時間を楽しんでいるようだった。
この時間が、永遠に続けばいいのに。
私は心の底からそう思った。
あなたの笑顔を瞼の裏や脳裏に焼きつけて、持っていよう あなたの涙を固めて水晶にして、持っていよう あなたの怒りをマグマにして、ビンに詰めて持っていよう
あなたの寂しさを木枯らしにして、纏っていよう そう思った。ただ、それだけの事
認めてくれよ
こんな僕でも
がんばれとかいらないから
ただ普通に幸せに
生きていくことが難しいんだ
クズみたいだって
クズにしたのは誰のせい?
これ以上壊さないで
優しく触れて
独りにしないで…
しってね。
きいてね。
しらないでね。
きかないでね。
しったかぶらないでよ。