「ボロボロな自分を優しく抱きしめてほしい」
誰もいないところで嘆くだけよ。
自分の声は届いてるのかわからないけど。
「先生っ!!!!テスト終わったよぉ〜!!!!!」
私は先生を見つけると、飛びつくように駆け寄る。
そして、いつもの窓辺に足を向ける。
『良かったな(笑)。』
先生は笑いながら頭をポンポンする。
「もっと褒めて(笑)?」
『良かったなとは言ったけど褒めてないぞ(笑)?』
「ふふふ。褒めて?」
『まだ褒めない。』
「え〜。釣れないな〜。」
『テスト返ってきたらな(笑)。』
先生は笑いながらもう一度ぽんぽんと優しく撫でる。
「うん、楽しみにしてる(笑)。」
『ほら、窓辺ついたろ?座ろう。』
「うん、座ろ!!」
『…頑張ったな。』
「ん〜?何、急に?恥ずかしいんだけど(笑)。」
『頑張ってたろ?』
「うん。頑張ったよ。…ここで寝ちゃおっかな〜。」
『落ちるなよ?』
「わかってる。」
私は先生の肩に寄りかかり、寝息をたてる。
『私を枕にするのか…(笑)。本当に可愛い生徒に出逢ったものだ。』
先生がそう呟いていた事を、私は知らない。
小さい頃は憧れていた
テレビの中でかっこよく変身するヒーローに
人を救うために全力で戦うかっこいいヒーロー
それも、楽しそうに
……今日もバイトで働く。人のために全力で、
店員に「変身」する
僕が本当に憧れていたのは、、、、
それはいつもあった
きっと生まれた時から。
小さい頃は気づかなかった
全然気にしてなかったから。
私にいつもついてくる
闇は
いつのまにか大きくなってた。
自分で大きくした。
ああ 今日も
引きずり込まれそうだ。
名前をつけてはいけない感情がある。
だからせめて
貴方を想う健気な女の子を演じる。
気がついてはいけない時間がある。
それはきっと
蒼い空気のみが許された時。
見つけてはいけない想いがある。
傷つくのはきっと
私と心優しい貴方だけ。
恋の匂いがする。
油性の悪口だ
石鹸で取れないから
カッターで削いだのだ
陰湿を感知した除湿機に
赤いランプが点る
月曜日の引力がつくるさざ波
死にたい夜にも眠気はくるものだ
うすい空気に陶酔
虚ろに針をなぞる
もうこんなじかん
またあえるよかん
下着は捨ててきた
ありのまま触れて
寝起き、目をこする。
外は雨、今日も今日とて出社する。
さて、今日も日々は恙無く、日が登り、日が落ちる。
平和とはこういう事さ。
切り取ったあの日の画面
褪せてボヤけた僕らのピースサイン
嫌ならすぐにそんなもんさ
クシャクシャにしてポイするのにさ
いつからだか忘れたけれど
こんな使い捨ての僕の瞳もさ
君の見る澄んだ景色が見たい
滲んで汚くなる前に
まだ朝じゃないって知ってた
それでも僕らは手を伸ばした
目覚まし時計みたいな世界の喧騒に
それでも日々は続く
ニヤリと不敵な笑みを浮かべながら
右手には夢を、左手にはリアルを
歩み寄ってくる明日にハグを
そしてキスを
きっと涙も血も遺伝子も乗せて
僕らの必死なハイウェイ
俯く僕らのツギハギな感情
酸素ボンベは何処だ
何をやってもダメだ
今日もまた失敗作ばかり
牙を剥いた脳裏上の過去が
噛み付いては飛沫をあげる
もう夜だって知ってた
それでも寝る気にはならなかった
闇が振りかざした正義に
それでも日々は続く
ニヤリと不敵な笑みを浮かべながら
右手には夢を、左手にはリアルを
去って行く昨日に踵を
そしてウィンクを
「君は誰だい?」
「何だ、忘れちゃったの?悲しいなぁ。
まあいいや。
君の凄く近くにいて、
君の手の届かないとこに居る。
君とは何もかも正反対。
いつだって居るんだからさ、
早く会いにきてよ、ねぇ」
「こんばんは、絶望」
それでも、日々は続く
僕ら夢と希望とリアルを持ち合わせて
あの人の笑顔の先にいるのは、私じゃない。
悲しいけど、現実は変わらない。
でも、良いんだ。
あの人が幸せなら。
私は物語の脇役に過ぎない。
でも、いつか。
物語の主役になって見せる。