「久しぶり!」
そう言うあなたの姿はすっかり変わっていた。
私を好きだよと言ってた時のハナミズキの香りはもうどこにもない。
なのに別れようと言ってた時のあの冷たい香りはどうして消えないの?
あなたは今どんな気持ちで私に笑いかけてるの?…
あなたは今どんな香りがしているの?…
もうしばらく私はどんな香りも楽しめない…
教えてよ…あなたのホントの香りを…
あなたの前では、あなたのことではもう二度と泣かないって決めたはずなのに!
…どうして…どうして…どうして!?
どうしてまだ私はあの頃のあなたを探してしまうの?
ちょっとすり足ですり減った靴底…
笑窪のできないあなたの笑い顔…
わざとらしく車道側を歩いてるところ…
変わらないところを見る度にあなたのキンセンカの香りが強くなる…前は嫌がってたあなたの仕草が愛しくて哀しくなる…
仕草って草に香りがあればそれだけでいいのに…
それがあなたのホントの香りだと信じてあげるから…
もう二度とあんな残酷な香りを私に与えないで…
空のない雲。
空のない星。
空のない月。
空のない太陽。
空はどこへ。
随分とことばを紡ぐのが下手になりました。
それでもあなたに伝えたくて
あなたがいるだけで
こんなにも世界が輝くなんておもわなかった。
笑い声と共に魔法の粉は螺旋状に周囲を飛び回り
ゆるりと空間を包み込む
あなたがいるから“いま”がすきです。
あなたが紡ぎだす世界がすきです。
君との思い出全部、
この腕の中に抱きしめて
気ままに歩こうか
君との思い出が一番綺麗に輝く
私達が出会った日まで歩こうか