今までゆるりと過ごしてきた。
それではもう、ダメなのかもしれない。
だらっと生きてきた時間も、何の糧にもならない。
今が、変えどきなのかもしれない。
変われる気はしない。
『ねぇ、君はなんでそんなに悲しそうな顔するの?』
って、
君は聞くけど。
きっと誰も理由は知らない。
君の優しい温もりで
そっと包みこんでくれるけど
君だけの温もりじゃもう手遅れなんだ。
凍ってしまった私の心は
永久凍土。
ただ少し、
一瞬だけ溶かしてくれるのは、
君が太陽みたいに照らしてくれるから。
君がきっと蓮だから。
私の永久凍土が溶けるのは
君の太陽があと少しだけ
温暖化してくれれば。
なんて薄っぺらく思う。
届かないのか…
だめだったんだ…
いいな…
羨ましい…
悔しい…
悲しい
寂しい
こんな気持ち、
なんて見っともないのだろう
恥ずかしいね…
こんな自分の気持ち。
でも…
やっぱり
届かなかったのか…
今日は体育祭。
青春を楽しむには大事な1ページだろう。
私の学年は優勝していたが、冴えない気持ちのままいつもの窓辺に座っていた。
『今日は大人しくここに座ってるんだな。』
私は振り向く前に口を開く。
「先生に会いたくなったときはここでしょ(笑)?」
『せめて、私かどうか見てから行ってほしかったな(笑)。』
先生は笑いながら、隣に座る。
「声だけで先生ってわかるんだもん。見る必要ないでしょ〜(笑)?ってか、先生、体育祭の片付けしなくていいの??」
『あぁ、アルも手伝ってるし、私はいらないだろう。』
「ふ〜ん。」
『君こそだろう?今日は体育祭なんだぞ?ここにいていいのか?』
「いや〜、ここにいたいから、ここに来たんだよ(笑)?最近来れてなかったし、丁度いいじゃん!」
私はそう言うと、あくびを一つする。
『君はこういう行事が嫌いだな。』
「別に嫌いな訳じゃないよ?ただ、次の日になると、いきなり現実に戻される感じが嫌いなの(笑)。」
『そうだな。君のクラスは“良いクラス”だもんな…?』
「そう、いろんな教師から見れば良いクラス。だけどほんとはそんなんじゃない。ただ、行事とかはみんなでやろう!って盛り上がるだけで、普段はそんな団結してるわけじゃない。そういうクラスなんだよね。」
『懐かしいな(笑)。』
「笑い事じゃないんだけどな(笑)。先生が高校生の頃のクラスのこと?」
『よくわかったな?。私も君のようなタイプだったからな(笑)。』
「私には先生と違うところもあるよ?」
『例えば…??』
私はいつもの窓辺から立ち上がると振り返る。
「そんなの秘密!!じゃ、HRあるし、クラス戻るからね〜!!」
私は駆け出すと、途中で振り向いて手を振った。
先生と私の違うところ。
それは、私には先生がついてるってこと。
もちろんこれは、私とあなただけの秘密。
音がした。
空を見た。
光などない。
悲しくなった、寂しくなった。
音が鳴った。
コメントが来た。
嬉しかった、光が見えた。
世界は一つ。私は1人。
それでも道は沢山ある。
たまには寄り道したっていい。
たまには背けたっていい。
雨が伝えてくれたのだ。