君のために泣くよ
でも私のためにも泣いてよね
貴奴のこと嫌い?
一緒じゃん、
じゃあ味方は私だけだね!ふたりっきり♡
え?なにそれ??味方はたくさんいる…?
なにそれ、泣くよ?
君が他の奴に目移りするなら泣くよ?
私のために泣かないなら泣くよ?
いいの?
cry、そんな泣いてる暇ないの
cried、味方は私だけだよね!!!!!!!!!!
最高の味方なの!最強の味方なの!
うれしいなあ
じゃあ、私のために泣いてね。
君が味方じゃないといけないよーとか言って泣いてね。
「貴方も太刀打ち出来なかったのよね?」
少女に尋ねられて、屋敷の主人は恥ずかしげに、まぁ、一応…と答えた。
そう、と少女は答えると、突然屋敷の主人を真っ直ぐに見据えた。
そしてこう言った。
「…その依頼、私に任せて頂戴」
さらに少女はニコリと笑って付け足す。
「その代わり、報酬は”こいつ”にしてくれないかしら?」
「…へ?」
屋敷の主人は想定外の言葉にポカンとする。
「別にいいでしょう? 使ってないようだし…それに、依頼にはそれ相応の報酬が必要でしょう?」
私みたいな”お雇い魔術師”はそうやって生きているのよ、と少女は笑いかけた。
「駄目かしら?」
少女にそう聞かれて、屋敷の主人は暫くの間考えた後、ゆっくりと口を開いた。
「…では、よろしくお願いします」
それを聞いて、少女は目を細めた。