いつかいつか本当になればいいな
願いと祈りとほんのちょっぴり涙を添えて
にじいろ鉛筆でくるくる
描いて笑った夢日記
いつか、きっと、叶うかな
いつかいつか本当になればいいな
願いと祈りとほんのちょっぴり涙を添えて
にじいろ鉛筆でくるくる
描いて笑った夢日記
いつか、きっと、叶うかな
いらない言葉ばかり投げてくる世界で
死ぬほど欲しかった言葉をくれた人を
好きになるのは案外当たり前のことで。
私の正体も君の正体もぼやかして
今日も私たちは語り合ってしまったから
これはきっと正夢になんかならないんだろな
「何してるの?」
その声を聴いて少女は、中性的な人だなと思った。
表現上、三人称は彼、としておこう。
彼の高いとも低いともいえるその声は、ラムネ瓶に入ったビー玉のような透明感があった。
「……ぼーっとしてた」
少女はまず、綺麗な顔立ちの人だな、と思った。
指通りの良さそうなさらりとした髪質は、目視でも分かる。
真意の色を見せないその瞳が、嫌に少女を引き込んだ。
だから、言葉を返してしまったのである。
「こんにちは」
私が貴方を願うのは
言葉を受け取るためでも
頭を撫でられるためでもないのかもしれない
私が欲すのは愛だけなのかもしれない
心のない頬擦りなんて悲しいだけでしょ
でもね
私が貴方からの愛を欲すのは
優しい眼差しで撫でて欲しいからなのよ
鼬の真似事から逃げるには
無理矢理断ち切ることだけだ
どうか、言葉が零れますように
『メンタルが弱いから』
なんて言いながら
君はまた泣いた。
あの曲を聴く3分間だけ。
3分間が過ぎてしまえば
君は
何事もなかったかのように
また笑顔になる。
きっと
それは君が弱いからじゃない。
きっと
君が優しすぎるから。
きっと
優しい君なら大丈夫だろうと
大きな背中を見送る。
少しだけの心配と
少しだけの愛情で。
きっと
泣いた次の日には
大きな虹が架かっている。
まだ表層
まだまだ奥へ
もっと深くまで
こっちこっち!
もうちょい左
届け、無意識からのメッセージ
あとちょっと、掘り下げてみようか
私の無意識を勝手に掘り返した貴方、1D4/1D10で正気
度ロールどうぞ
こんなにも年齢にそぐわない恋をしてる
触れたいだとか独り占めしたいだとか
そういうのじゃなくて
ただ君の目に映ることが嬉しくて
好きで心がいっぱいになって
こんなにまっすぐで透明な恋
まだ間に合うなんて、と驚いた振りをしてる
随分色んな人達の元に行ったのよね…、とグレートヒェンは目を細める。
「著名な魔術師や有力貴族の屋敷、流石に王族に会ったことはないけど、招待されて国外へ行ったこともあった」
わざわざ家に押し掛ける人もいた、とグレートヒェンは笑う。
「でもこんなのは序の口だったわ」
だんだん私そのものを欲しいと言う人も現れてね…、とグレートヒェンは苦笑する。
ナツィは思わずまさか、と呟いた。
グレートヒェンはにやっと笑って、そのまさかよ、と返した。
「自分の専属魔術師にしたい、って人もいたけど、大概は私を自らの一族の一員にしたい、って言う人が殆どだった」
そう言って、グレートヒェンは真顔に戻る。
「平民の出とは言え魔術に関しては非常に優秀だから、一族に優秀な血を加えたいとか、一族に箔を付けたいって言う人達がかなりいたの」
でも皆断ったわ、とグレートヒェンは淡々と言った。
「私が幼過ぎたってのもあるし、両親にその気がなかったというのもあったし」
だけどね…とグレートヒェンは呆れたように続ける。
「殆どの人は、断られても粘り続けてたわ」
大金を積むなり、権益をちらつかせるなり、とグレートヒェンは付け足した。