はじめましてと分かっていて声をかけるとは、とんだ不審者である。
そうわかってはいても、少女は助けを乞う以前に、何もかもが嫌になってしまっていたのだ。
だから、思いの外笑う彼に尋ねる。
「誰を探しているの?」
躓いたって
どうしても起き上がれてしまうもの
そうしつづけてきてるのになぁ
どうしようもないのに楽な貴方に
溺れ続けても息ができるのは
流れ星が流れるって聞いたから
君の名前を何度も心の中で叫びながら
夜空を見上げた。
お星さまはお願い事を叶えてくれる?
君の名前しか呼んでないから
お願い事なんてわからないかな。
きれいに軌跡を描く流れ星が5つ。
私の願い事を叶えて頂戴。
君の隣で
君の笑顔を見ていたい。
そんな恥ずかしいことは
心の中でも言わないのだけど。
本当はそんな事を思いながら
夜空を見上げていた。
大好きな人がいて
とても大好きな人がいて
だけどこの想いは届かないんだ
私が好きって言っても
きっと困らせるだけなんだって
無駄だって思うほど辛く深く苦しくなる
私と貴方はねじれの位置にいるから
通り過ぎてまた様にならないね
メリーゴーランドみたいに
廻っても廻ってもゴールできないけど
不確かな公式に無理やり当てはめて
解を求めたくなってるこのところ
この自明的な計算過程の中
想いだけが募っている
今日も君を見たくて仕方なくなってる