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緋い魔女 Act 29

「ふーん」
グレートヒェンは何だか面白そうな顔をする。
そしておもむろにナツィに近寄った。
「ねぇ、”ナハツェーラー”」
珍しくグレートヒェンがフルネームで呼ぶからなのか、ナツィは微かに身じろぎした。
「いっそのこと、私と一緒に逃げてしまわない?」
グレートヒェンは不思議な笑みを浮かべながら続ける。
「同じ”人が嫌い”という者同士、人間達から逃げてしまいましょうよ」
2人であちこちを転々とね、と付け足しながらグレートヒェンはしゃがみ込む。
「もちろん、生きていくために多少は人間と接する必要があるのだけど」
ふふ、と笑ってグレートヒェンは続けた。
「それでも私達は決して誰かの物にはならないわ」
あ、お前は私の物になってしまうのだろうけど、とグレートヒェンは補足する。
「…さて、どうかしら?」
グレートヒェンは立ち上がりながら言った。
「お前…この誘いに乗らない?」
そう言ってグレートヒェンはナツィに手を差し伸べた。

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いつか

いつかその時が来たら、私は伝えられるだろうか
真っ直ぐなあなたの瞳を受け止めて
きっと叶わない想い
いいえ、伝えたいの。
わずかな望みも捨てたくない。
でも無理よね。
大丈夫。
ただ、
はっきりと、
あなたに言ってもらわないと、
2年分は捨てられない。
区切りをつけたい。
次に進みたい。

きっと言うわ。
震えながら、
あなたの瞳を真っ直ぐ見て。

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久しぶりに夢に願いを詠ってみようか
仄暗い微睡に溶かして
全てが素敵なことのように思える
その時間を人生のように味わっていようか

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つぶやき

きれいな何かが
きたない何がが

とてもとても大切な気がしたそれを
救いあげる

今日も僕は人間です

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伝えたい

なんで伝えられないんだろう。
こんなに好きなのに。
嫌われるのが怖いから?
フラれるのが怖いから?
変に見られるのが怖いから?
でも伝えないと何も始まらない。
伝えないと絶対後悔する。
その勇気が自分を変えるんだ。

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少女Aのクリスマス

「あなたに会いにいく理由がほしい」

そう伝えてしまったら、もう待ち合わせの理由は無くなっちゃうぜ。